峠沈黙をかかえたまま そっと言葉のなかに飛びおりた 屋根のない言葉は 沈黙を雨ざらしにし て ふるえる声と おおげさな泣き声が 濡れた沈黙の 最初の傘だ 夜明けまえのふかい暗闇は 屋根もなく 傘さえ奪われた沈黙の峠