2006年アメリカ映画
原作:ジェームス・ブラッドリー、ロン・パワーズによる同名のノンフイクション小説「硫黄島の星条旗」
監督:クリント・イーストウッド
硫黄島2部作の一作目
個人的「おすすめ度」
(◎強くおすすめ 〇ま~ △普通 ✕おすすめしない)
お薦め度 イーストウッドフアンとしては、◎
感想
「硫黄島からの手紙」の姉妹作ということで両方を一気に鑑賞。
「硫黄島からの手紙」が日本側から見た「硫黄島の戦い」。「父親たちの星条旗」がアメリカ側から描いたもの、ということだが、グランパは、そうは思わなかった。
日本の映画として、アメリカの映画として、というのならば、まだ理解できる。
というか、どちらも「独立」した映画として鑑賞した(できたというべきか)
共通点があるとしたら、戦争の「残虐性」「むなしさ」「非人道性」などであろうか。
それだけ、イーストウッドは、普遍的なテーマを両方の映画で描いていると思った。
「戦い」事態は、太平洋戦争の最大の激戦と言われるアメリカ軍の勝利。摺鉢山に星条旗を立てた「普通」の兵士が、勝利の「英雄」として「可視化」される。兵士は、アメリカ国内事情として、膨大な戦費を調達する国債を売るためのキャンペーンの道具として扱われる。過程で様々な「ウソ」が覆い隠される。
それに対してアメリカインディアン出身のアイラは耐えきれない。「本当の英雄は、仲間のために死んでいったものだ」と慟哭する姿はやりきれない。
「英雄」を必要とするのは、国家のために死んでいくものを生み出したいため。しかし実際戦場で命を懸けて戦う理由は、「仲間」のため、残してきた「家族」のため。
戦時調達国債の販売がショービジネスのように扱われる。
人種差別もアイラを通じて描かれる。
戦争による精神的障害も随所でフラッシュバックを伴って描かれる。
戦争における既存の「英雄」像を否定していく。
米軍の高級将校の保身する姿。
現代にも通じる社会の「病理」(情報操作の怖さ、戦争がビジネスなど)をきちんと描いている。
などなど、上げればきりがないほどに、映画としても、いかにもアメリカらしい見どころ満載でした。
