笹やんの呑兵衛日記(読むだけで美味しく元気になる食エッセイ。薬剤師なので時折ダイエットやアンチエイジングネタも) -4ページ目

笹やんの呑兵衛日記(読むだけで美味しく元気になる食エッセイ。薬剤師なので時折ダイエットやアンチエイジングネタも)

飲兵衛で食いしん坊の佐々木芳樹、通称:笹やんの食エッセイ。
時に、薬剤師として、ダイエットや美肌、育毛など健康についても語ります。
日々の徒然などもつぶやきます。
職業は薬剤師&消費生活アドバイザー。
九州CS経営研究所(EDDY'S合同会社)代表

皆様、こんなマイナーなページをよくぞ探し当ててくださった。

筆者、笹やんはいま猛烈に感動(T-T)しております。

感謝m(_ _)m 感謝m(_ _)m。

というわけで、突然の企画です。

アクセス人気ランキングを発表します。


どの文章も心を込めて書きました。

読み応え感があることだけは筆者が保証します。

最近気づきました。

スマホだと画面が下に下に続き、まるで越中フンドシのようでクドイです。

特にアクセスを増やしてアフィリで儲けようとか、健康のカリスマになろうとか、

他意はまったくありません。

「読んでためになる、読んで役に立つ。」

などと、期待して読むとぜったいに肩透かしを受けます。

表題のとおり、単なる呑兵衛のたわごとです。

思いつくままに書き綴っています。

通勤途中の電車内で、あるいは寝付けなくて困ったときベッドの中で、

お時間のあるときにというよりは、

お時間が余って余って困ったときに、ぜひお暇つぶしにどうぞ。

お気軽に♪


なお、ランキング上位に比較的新しい話が並んでいるのは、尻上がりにアクセスが増えているからです。

決して、古いナンバーが面白くないわけではありません。

とっても、とっても、とーっても暇な時間がありましたら、

ぜひぜひバックナンバーもお読みくださいませませm(__)mペコm(__)mペコ(←絵文字で一番これが好き)


またまた話がクドクナッテシマッタ。(反省)


お待たせしました!

それではベスト10の発表です。

ジャカジャカジャーン♪


【1位】23話「うつ気分を楽にする魔法の呪文」

     http://ameblo.jp/edyssk/entry-11758812888.html


【2位】24話「鼻からカメラ」  

     http://ameblo.jp/edyssk/entry-11766782864.html


【3位】26話「舌苔を綺麗にとる裏技」

     http://ameblo.jp/edyssk/entry-11769996230.html


【4位】18話「すし富は母の味」

     http://ameblo.jp/edyssk/entry-11745061976.html


【5位】21話「ストップ!耳掃除」

     http://ameblo.jp/edyssk/entry-11756104377.html


【6位】12話『サラダダイエットで12kg痩せた』

     http://ameblo.jp/edyssk/entry-11730861703.html


【7位】14話『幻の居酒屋/太平山』  

     http://ameblo.jp/edyssk/entry-11732103757.html


【8位】16話『愛しのブヒちゃん物語』

     http://ameblo.jp/edyssk/entry-11735300417.html


【9位】15話『沖縄の浜風にはオリオンが似合う♪』    

     http://ameblo.jp/edyssk/entry-11732764607.html


【10位】5話『スコッチの精がささやいた・・・』

     http://ameblo.jp/edyssk/entry-11730825082.html




いま寒鯖が旬だ。

市場に大振りな鯖が並んでいた。

「おっ、長崎獲れか♪」

地元宮崎でもよい鯖が捕れるが、長崎産もよい。

長崎の主な漁場は有明海の入り口で早崎瀬戸と呼ばれる。

早い潮流を泳ぐ鯖は身がしまり、特に冬場は脂が乗り最高だ。


早速、大振りな鯖をいくつか候補に選び、指でエラを開いて覗き込む。

エラが鮮やかな赤色、鮮紅色のものが揃っている。

新鮮な証拠だ。

「おっ、なかなかいいぞ。」

お腹のあたりを軽く押すと、弾力があり指を跳ね返す。

さらに、頭をつかんで持ち上げると、しっぽまでまっすぐでピンと伸びる。

「申し分ない。〆鯖で決まりだな。」

40cmもある大きな鯖が手に入った。

刺身にすると、4~5人前は十分あるだろう。

これで、1匹290円なのだから漁師さんが気の毒なくらいだ。

宮崎は全国一物価が安いというが、あながち嘘ではなさそうだ。



帰ってすぐに包丁を入れる。

刺身用の柳刃包丁で丁寧に3枚下ろしにする。

鯖は身が柔らかいので特別に柳刃を使う。

頭だけは出刃包丁で落とすが、そのあとはすべて愛用の柳刃でおこなう。

実は、鯖だけはいくら慎重に選んでも、実際に下ろしてみないと分からない。

これまで何度も痛い目に遭っている。

「さあ、今日の鯖はどうだろう?」

緊張の一瞬だ。

下ろした半身を凝視する。

まず、身割れがないので一安心。

鯖は鮮度落ちすると、すぐに身割れするのだが、私はこうなってしまうと〆鯖にはしない。

今日の鯖は切り口が脂で光り表面が滑らかで、一筋も身割れはない。

「当たりだ。〆鯖で決まりだ。」



早速、〆鯖づくりにかかる。

下ろした鯖の身に、粗塩を振る。

瀬戸内でとれた旨みのある塩だ。

塩が身の全体に均一に回るのには時間がかかる。

塩を振った鯖を冷蔵庫に入れ、最低でも半日以上は寝かせるのが私の流儀だ。

ここで余分な水分が抜け、旨みが凝縮される。

今回は塩を振った後7時間ほど寝かせた。

次は酢で〆る。

表面の塩を生酢でさっと洗い、そのまま生酢に漬け込む。

酢は京都の千鳥酢をそのまま使う。

酢自体にしっかりと旨みがあるので、昆布や砂糖は不要だ。

およそ1~2時間、酢で〆て出来上がりだ。

酢締めの時間が長すぎるようだが、そんなことは決してない。

このくらいで身の表面は白くなるが、中はとれとれの刺身状になり丁度良い。



出来上がった〆鯖を刺身に切ると、キラキラ光る皮のすぐ下に白い脂の層が走る。

ちょうど北海道の山ワサビがあったので、摩り下ろして薬味にした。

腹側のキラキラ光る切り身に山ワサビを乗せ、金笛醤油をチョンとつけて口に放り込む。

寒鯖の旨みが口いっぱいに広がる。

無言でひと噛みふた噛み、〆鯖の香りを楽しんだ後、

頂き物の加賀の銘酒「常きげん」で流し込むと完璧なマリアージュ♪

「寒鯖万歳!日本の冬万歳!」

嗚呼、今夜も呑み過ぎてしまいそうだ・・・



追伸。

この鯖だと二人では1日で食べきれないので、翌日も楽しめる。

酢を切って丁寧にふき取っておくのが肝要だ。

キッチンペーパーで包み、乾燥しないようラップで包んで冷蔵庫で寝かせる。

当日の〆鯖も美味いが、1日経ったものは風味が違って楽しめる。

「時間も調味料になるのだ。」

写真は1日寝かせた〆鯖だが、熟成して旨みがいっそう強まり味わい深い。

今晩も一杯、呑るのがいまから楽しみだ・・・



 昨日、1年半ぶりに上部消化管の内視鏡検査をした。

ファイバースコープで、食道や胃の内部をみる。

いわゆる胃カメラだ。



実のところ、

「私は胃カメラが大嫌いだ!」

っていうか、好きなひとなんているはずがない。

仮に、

「私、胃カメラ飲むの。大好き♪

  あの管をくわえるのが快感なの♪」

というひとがいたら、とてもアブナイので、絶対に近づかないほうがよい。

私は咽頭反射がひとより酷いらしく、いつも胃カメラでは苦労してきた。

誰でも指を舌の奥に突っ込むと「オエッ!」となるが、

私の場合はこれが人一倍ひどい。

いや、ひとの10倍、

いやいや、ひとの100倍

いやいやいや、ひとの1000倍

 ・・・きりがないのだが、尋常でないのは確かだ。

強度の”先天性突発咽頭反射過剰体質”なのだ。(そんな体質はない)


口から胃カメラを入れた瞬間、

「ゲエエーッ!グエエーッ!クエーッ!」

この世のものと思えない奇声に、医師や看護師が驚いてのけぞる。

すでに私の顔はひとであってひとでなし。

口からヨダレがダラダラ、

鼻から鼻水がズルズル、

目から涙がハラハラ、

額から脂汗がタラタラ、

耳から耳くそがネトネト、(←これはちっちゃな嘘です)

全身から、ありとあらゆるミズモノが噴出する。

内緒だがちょっと失禁しているかもしれない。

その証拠に後でこっそり覗き込んでみると、パンツがちょっと湿気ってる。

そんなこんなで結局、ビックリした医師は検査の継続を断念し、途中降板とあいなる。

したがって、これまで胃カメラでしっかり検査できたためしがない。

苦戦された医師に聞いたところ、ひとこと。

「異常です。」(汗)



昨日お世話になったのは、宮崎市の中心部にある清水中央クリニック。

院長の篠原先生は、内視鏡専門医で上手だと評判だ。

院内は明るい日差しが差し込み寛げるスペースだ。

待合に座ると、あちこちに飾られた胡蝶蘭が目を楽しませてくれる。

受付の美人さんや看護師さんがにこやかで明るいのが良い。

検査にむけて準備をテキパキと進めてくれるので気持ち良い。

・・・はずなのだが、

過去の胃カメラ体験が走馬灯のように脳裏を駆け巡り、

緊張で顔面蒼白となる。

悪いことをして死刑で十三階段を登る囚人のごとし。



さて、
篠原先生にそんな体質をかたったところ、

先生はニコヤカに言い放つ。

「経鼻内視鏡でやりましょう。絶対大丈夫。」

説明によると、

経鼻内視鏡とは、ファイバースコープを口からではなく鼻から入れて行う。

咽頭反射を起こすのは口の奥のほうだから、その部分を避けて通れば良いそうだ。

「なるほど論理的だ。」

納得。

素晴らしい。


だが、素朴な疑問がわき上がる。

「以前みた内視鏡って太さが1cmくらいあったけど、あんなもの鼻に入るものなのか?」

確かにあんなもの鼻に入れたら、カバさんの鼻のように広がって戻らないかもしれない。

これは大事件だ。

スクープ:「胃カメラによる鼻の穴・拡張被害の実態」

2014年新春、

消費者被害のトップニュースとして報じられるのではなかろうか。(大ウソです)



経鼻内視鏡の実物は、女性の小指くらいの太さだった。

女性の小指もいろいろだが、決してマツコデラックスではない。

(マツコデラックスは女でもない)

可憐な京の舞妓さんをイメージして欲しい。

「あんな小指なら、ドンドン鼻に突っ込んで欲しい♪」

ちょっとアブナイので、皆さん私には近づかないほうがよろしい。



本当のところ、経鼻内視鏡の太さは従来の半分のイメージだ。

実際の検査では大きな違和感もなく内視鏡は私の左鼻にすんなり入った。

恒例の阿鼻叫喚はない。

それどころか、TV画面に映る我が胃の内部を観察する余裕まであった。

検査中、先生のポイント解説が分かりやすい。

あっというまに検査終了。

ほんとラクチンだった。

「こんな検査なら1年に一度くらいは受けてもいい。」

そう思わせてくださった先生に感謝だ。



結論。

「胃カメラは鼻からに限る。」


後日談、

「鼻から内視鏡したけど、オエーッとなった。」

「鼻から内視鏡したけど、鼻血がドバーーッとでた。」

など、ご意見が寄せられた。

「主治医の手技も大切だ!」


*(実際は経鼻内視鏡をするのは2度目なので、今回はそれほどの緊張感はなかった。独断で若干誇張させてもらった。)





「うつ気分を楽にする魔法の呪文」


今日は、こころの健康について語ろう。


ストレス社会といわれて久しい。

確かに、周囲でうつ病を患うひとが増えているようだ。

最初に言っておく。

うつ病と診断されたら、病気なのだから専門医にかかり治療に専念すべきだ。


ただし、ひとは感情の動物だから、ゆううつな気分になることはあたりまえのこと。

「最近、仕事もうまくいかないし、人間関係にも疲れて、ゆううつだなあ~。」

なんてことは、多いのではなかろうか。

そんなときは、

「うつは、心の風邪ひき」
くらいに考えて、心身ともに休養をとるのが一番だ。
私はたまに落ち込んだりすると、映画「男はつらいよ」のシリーズを観る。
そう、フーテンの寅さんである。
能天気なフーテン暮らしの寅さん、妹のさくら、裏の工場のタコ社長、とらやのおいちゃん、おばちゃん、人情味ある面々の会話に癒される。
なんか日常のあたりまえのやりとりなんだけど、観ているうちにホンワカと心が暖かくなるのはなぜだろう。
不思議な魅力のある映画だ。

閑話休題。

じつは私がセミナーなどで、必ず最後に使うスライドが写真の1枚だ。
本当は私がじかに肉声で伝えたほうが効果的なのだが、ブログを観てくださった皆様にも紹介しよう。
アサヒビールの元会長、樋口さんの言葉だ。
厳しいビジネスの世界で大きな実績を残したひとだからこそ、
とても大らかな言葉が心に響く。

「大きい声を出して、
  いつも元気にニコニコしていたら、
    たいていのことはうまくいきます。」


日々の生活、特に仕事や周囲との人間関係で悩むことは多い。
そのときは逃げ場がないくらい悩むことも多いもので、
悪いほうへ悪いほうへ考え込んでしまい悪循環の迷路状態に迷い込むこともある。

しかし、
通り過ぎてみると、
後で思い返してみると、
案外たいしたことはないのだ。
これまで様々な困難を乗り越えてきて、
だからこそ今の自分があるわけだから・・・
「乗り越えられない障害なんて決してない。」
と考えて、笑顔で前向きに苦難を乗り切るほうが素敵だと思いませんか♪


「大きい声を出して、
  いつも元気にニコニコしていたら、
    たいていのことはうまくいきます。」



仕事や人間関係に疲れたとき、この言葉を3度唱えてみたら、
あら不思議、心がすっと軽くなる。
お試しあれ♪





【幸せを呼ぶガジュマル】

 相変わらず寒い日がつづくが、
今日の宮崎は快晴だ。
出窓に差し込む陽射しがキラキラしている。
いま、我が家のリビングは暖房なしで21度ある。...
厳冬期でも晴れているとたいていこんなもんだ。

窓辺のガジュマルが勢いづき、新芽がバンバン吹き出した。
幹の形が面白く、足を組んだようにも見える。
「ちょっと、えらそうだ。」


ガジュマルの木には、キジムナーという妖精が住み着くので、「多幸の木」とも呼ばれる。
我が家にも幸せを呼ぶキジムナーがいて、暖かさを運んできているのかもしれない。

「皆様のもとにも幸せと一緒に、暖かさの息吹が届きますように・・・」




「ストップ!耳掃除」


みなさんは、耳掃除をしますか?


「そんなの、あたりまえ。」


多くはそう答えるはずだ。

実際、海やプールで泳いだあとなど、耳掻きや綿棒で掃除したくなる。

耳掃除すると、スッキリした気分になるのも確かだ。

またひとによっては、子供のころお母さんのひざ枕で、耳掃除をしてもらった懐かしい思い出もあるはずだ。


ところが「耳掃除」という行為は、人類の“悪しき習慣”だ。

自然界で耳掃除をする生物はヒトだけだ。

結論を言う。

”絶対に耳掃除はしてはいけない!”が正解だ。


「綿棒であれ何であれ、異物を耳にいれないこと。」

母親が子どもの耳掃除をすることも止めよう。


理由は次の通り。

耳の穴の表面を耳掻き棒で引っ掻くことで、局部が炎症を起こしたり、ひどい場合は雑菌感染をおこし外耳道炎になることもある。

外耳の炎症から進行して、ひどい場合には難聴・めまいなど様々なトラブルの原因になる。

耳掃除をしている人の多くは、外に近い部分は綺麗にとっているが、鼓膜側にアカを押し込んでいることが多い。

確かに、鼓膜ギリギリまで掃除できるなんて、神業だ。

実際に鼓膜を傷つけたり、破ったりという事故は意外に多い。


耳鼻科でみられる鼓膜破損の約9割は、耳掃除によるものだそうだ。


一方で、

「耳掃除をしなきゃ、耳アカがたまって困るんじゃないの?」

という疑問もある。

答えは、単純明解。

健康な人であれば、耳の奥・鼓膜側から外に向かって耳アカを自然に排除する機能が本来備わっている。

あたかもベルトコンベアーに乗った土砂が運ばれるように、知らず知らずのうちに耳アカは耳の内側から外側へ運ばれ、自然に耳の外へ捨てられている。

耳の穴からこぼれてきた耳アカは、入浴したときなどに、優しく取ってしまえばよい。

もし、掃除をしないとどうしても耳アカが溜まってしまう場合は、耳になにかトラブルがあると考えて、耳鼻科医に至急診てもらう必要がある。


これを読んだ皆さんは、家にある耳掻き棒を即刻、ゴミ箱に捨てよう。

こどもたちには、「耳掃除厳禁」を教育すべきだ。

耳掃除は「百害あって一利なし」。

ぜひ、家庭や学校(幼稚園・小学校)でも教育を徹底して欲しい。


「ストップ!耳掃除!」



「究極の日本酒」

 自他共に認める酒好きだ。
特に日本酒に凝った時期がある。
この時期は金と時間そして人脈、あらゆる精力を傾けて日本酒を飲んだ。
北は北海道から南は九州まで、美味いと言われる酒があれば、
あらゆる手を尽くして必ず味わった。

そんな私だから時おり飲み友達から聞かれる事がある。...
「飲んだなかで一番の銘酒は何だい?」
難しい質問だ。
良い酒はどれを飲んでも美味い。
当たり前のことで、杜氏が心血を注ぎ醸した酒はそれぞれが個性的で順位なんて付けられない。
順位付けなんて第一失礼だ。
その先にあるものは飲む人の好みに合うかどうかだろう。
それでもあえて1番を挙げるなら私はこの1本だ。

天狗舞「吟こうぶり」

当初は「吟冠」と書いて、ぎんこうぶりと読ませていた。
初めて、この酒を呑んだのは、岡山県の「あづまや」という料亭だ。
ここの女将が面白い経歴で、もともとは薬剤師だった。
日本酒のソムリエと言われる利き酒師の資格を持ち、めっぽう酒に詳しかった。
その女将が自信を持って薦めてくれたのが、天狗舞の吟こうぶりだった。
まずは一口、
杯を唇から離すのももどかしく、絶句した。
「美味い!」
旨み、渋み、酸味、香り、すべてが絶妙のバランスで、原料米と水の素性の良さがうかがえる。
これぞ日本酒!
大切なお客様を接待中なのに、しばらく無言で味わったのを覚えている。
そんな記憶が鮮やかに残るので、今でも吟こうぶりは私にとっては特別な酒だ。

じつは写真のラベルがボロボロなのには理由がある。
我が家の冷蔵庫の隅に保管されてもう13年になる。
飲まずに置いたのには、例のごとく特に理由はない。
開けるタイミングを逸しただけのこと。
酒の神様が、
「いま飲み頃だよ。」
と耳打ちしてくれるのを今か今かと待っている・・・・・
   (良い酒は長生きだから気長に待とう♪)



 昨年の春先から半年かけて12kg減量したのは、「12話サラダダイエット」でお話ししたとおりだ。


見た目がダイエット前と相当違い、すっきりしたからだろう。
最近、よくひとから尋ねられる。

「ダイエットのきっかけは何なの?」

確かに、ダイエットには食事制限や運動がつきもので、これがなかなか続かない。

モチベーションを保つのは容易ではないので、とても不思議なのだろう。

「どうして、12kgも頑張れたの?」


実はいままで恥ずかしくて、ひとにはあまり語らなかったが、

私がダイエットを始めた本当のきっかけがある。



健康診断でメタボを指摘されて素直に反省・・・・・
した訳では決してない(^O^)
ある日、風呂場で気づいたことがある。
最近、シャンプーで頭をガシガシすると、そのリズムに合わせて腹の贅肉がプルプルとダンスするのだ。
頭を「ガシガシ」

一拍おいてお腹が「プルプル」
繰り返すと、
「ガシガシ、プルプル」
「ガシプル♪ガシプル♪・・・・・」...

際限がない。

私は密かに、このダンスを”ガシプル音頭”と命名した。


そういえば近頃、それほど暑くもないのに額や首筋、脇の下など汗が滲み出てくる。
心なしか自分の周囲の気温も1~2℃高いような気がする。
「嗚呼いやだ!だいいち格好が悪すぎる!」
というのがダイエットを始めた真相だ。
結果は12kg減量し、お隠れになっていた腹筋も見えてきた。
「良かった。永年贅肉に埋もれていたが、我が腹筋は細々と生存していたようだ。」
風呂場で繰り広げられた”ガシプル音頭”もようやく収まった次第である。

 

 ダイエットのモチベーションを保つことは、ダイエッターの永遠の課題だ。

私の場合は、以上のようなアホなきっかけであったが、

いちど鏡に映して、自分の裸体をじっくり観察してみることをお勧めする。

「美しい♪」

ほれぼれしてしまうなら、まったく問題ない。

もし鏡に映すまでもなく、すでに風呂場で”ガシプル音頭”が始まっているのなら・・・・・

若々しく健康であるためにぜひダイエットをはじめよう。



なお、12kg痩せた、サラダダイエットについては、呑兵衛日記12話に詳しく述べたので、ご参考にどうぞ。http://ameblo.jp/edyssk/entry-11730861703.html



「すし富は母の味」

 年末の30日、大阪は布施のすし富で昼間っから、一杯飲った。
私が通いだして40年以上経つが、変らず美味い。
この店に行くと必ず母を思い出す。
すし富は母の味だ。
...

 うちは母子家庭で、はっきり言ってビンボだった。←(貧乏と書くと悲壮感があるので、あえてカタカナでビンボと表現)
子どもの頃は寿司なんて、年に何度も食べられなかった。
それでも、寿司が一番の大好物だった。
お客がうちに来たときなど、出前で盛り合わせが届くと、それはそれは嬉しかったものだ。

 そんな私が小学3年生のころ、母が初めてカウンターで寿司を食べさせてくれたのが布施の「すし富」だ。
子どもの私はカウンターの椅子に座ったものの、爪先が床に届かず足をブラブラと揺らせていたのを覚えている。
マグロが大きくて、なかなか一口では食べきれない。
それでもリスが頬張るように、嬉々としてかぶりついた。
美味かった。
「この世にこんな美味いものがあったのか!」
と思うほど美味かった。
また、この店では醤油の使い方が珍しい。
醤油専用の容器に小さな刷毛が漬かっていて、客は刷毛で寿司の表面をひと撫でして食べるのが作法だ。
子どもの私には、この刷毛で醤油をつけるという動作がまた楽しかった。
いつもの出前寿司とは違い、好きなネタを選んで、好きなだけ食べられる。
「なんて幸せなんだ♪」
たくさん食べた。
目の前の職人さんが目をむくほど、たくさん食べた。
思い出すと、母はそんな私の食いっぷりを嬉しそうに眺めながら、それほど箸は進んでいなかったように思う。
確か、母が一番の好物であった赤貝も注文しなかったことだけは鮮明に覚えている。
「どうしてなんだろう?」

いま思うに、
内職暮らしの日々である。
母は支払いが気になっていたのではなかろうか。
母は本当はもっとたくさん食べたかったではなかろうか。
母は本当は赤貝をいくつも注文したかったのではなかろうか。

今日もすし富で名物の煮アナゴを頬張り、
「やっぱり、ここのアナゴは美味いなあ♪」
と呟きながら、心の中で母を思い出す。
決して裕福ではなかったが、本当に美味しいものを知っている。
食い道楽ではなく、食いしん坊の母の血が私には流れている。
すし富は母の味だ。