映画「運び屋」を観た! | 今日は何をレポートしようかな?

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 先日、TOHOシネマズ日本橋という

初めての映画館で『運び屋』を観てきまし

た。

此処コレド室町に在る映画館、こんなとこ

ろに映画館があるとは知らなかったなぁ。

平日なので余裕をもって席を選べました。

 

 

 さて『運び屋』、監督・主演は88歳にな

クリント・イーストウッド

これまで多くの作品を作ってきたが、主演

『グラン・トリノ』以来10年ぶりの登場。

90歳で麻薬の運び屋をしたアール・ストー

ンを演じている。

共演者が渋くて凄い!

コリン捜査官にブラッドリー・クーパー

トレビノ捜査官にマイケル・ペーニャ

主任特別捜査官にローレンス・フィッシュ

バーン

アールの奥様にアカデミー賞女優ダイア

ン・ウィースト

麻薬カルテルのボス、ラトンにアンディ・

ガルシア

父親アールを嫌う娘アイリスにクリント・

イーストウッドの実娘アリソン・イーストウ

ッド

アールの娘アイリスは自分の結婚式にも

来なかった父親を嫌悪しているのだが、

この嫌悪感って演技ばかりでないかも・・・。

 

 ストーリーは淡々と進む。

実話をベースにしているが、明らかにベ

ースにしただけの創作だろう。

アールはユリの花づくりに没頭し、家庭

を顧みず仕事仲間を優先してきた。

その頃のアールはパーティーに出席す

る際、お洒落な老人。

口も旨く仲間から慕われている。

ところが家族はアールの元を去る。

つまり外面が良いのだ。

事業が窮地に陥り、花農園と家は差し

押さえとなり、アールは家族の処を訪れ

るが、冷たい扱いを受ける。

唯一人、孫娘のジニーだけはアールの

味方だ。

そこにジニーの友人男性がアールに仕

事先を紹介する。

それが麻薬の“運び屋”

アールは麻薬とは知らず、優秀な運び屋

として次第に運搬量が増えて金も儲かる。

アールは老人だけに警察も疑わない。

運び屋の仕事関係者は皆むくつけき大男。

怪しいこと極まりない。

しかしアールは全く意にかえさない。

アールは軍隊経験者で戦争を経験してい

る。そのため肝が座っているのだ。

アールの監視役で後ろから車で追うカル

テルメンバーの事も気にせず、車の中で

唄ったり、好きな店に立ち寄ったり。

カルテルメンバーをやきもきさせるが、次

第に彼を好きになっていく。

 一方司法取引に依る内通者を通じて情

報を得て麻薬カルテル摘発を狙う捜査官

たち。彼らの最終目標は手柄をたてての

昇進だ。

彼らも家庭を犠牲にしていることが判る。

コリン捜査官は次第にアールに近づいて

いくが、老人のためか疑うことをしない。

意外にコリンは凡庸な捜査官だ。

ある朝、朝食時ドライブイン傍のカフェで

二人は出会い、コリンが妻との記念日を

忘れていたことを知って、自身の反省を

基に「俺はひどい父親で、最低の夫だっ

た」と述懐する。

知ってか知らずか?アールに次第に近

づく捜査官の手。

そこに、孫娘からお婆ちゃん(アールの

奥さん)が余命幾ばくもない、との連絡。

しかしアールは麻薬運びの真っ最中。

アールはどうするのか?

淡々と進んでいたストーリーはそこから

大きな展開。

果たしてクリント・イーストウッドはカルテ

ルのメンバーからボコボコにされるのか

?いやいやダーティー・ハリーを演じた

彼が?そんなはずないだろう?と自問。

ここから意外な展開を見せる。

ここでも落涙。

 

 “家庭を顧みない夫・父親”・・・何か

身につまされるなぁ。

男って仕事に没頭し、早く昇進なりして

より多くの収入を得ることが家庭への

贈り物と考えるんだよなー。

 同時にトランプ大統領が麻薬カルテル

対策でメキシコとの国境に塀を建てたい、

という気持ち理解できる。

この作品こそアカデミー作品賞級でした。