〜Change from Education Be happy and exciting everyday！ 〜
みなさん、こんにちは。
先日、教員免許更新制の”廃止”のニュースが発表されました。
最近、大学共通テストで、英語民間テスト導入廃止や、記述式問題廃止など一回決めたことをやめるということが多い印象です。
もちろん、意味がなければさっさと変えていく、朝令暮改は重要だけれども、それは個人レベルや民間企業での話であって、公のシステムでは、大混乱するだけになるので、結構大変なことになっています。
英語民間テスト、記述式、教員免許更新など内容面でどうかということもあるけども、これを導入することを決定するまでに”有識者”の先生方が入って、時間をかけて熟議していたはずです。
ということは、その熟議が実態に沿わないものであったということになってしまいますよね。
教員免許更新制についていえば
平成19年（２００７年）6月の改正教育職員免許法の成立により、平成21年（２００９年）4月1日から教員免許更新制が導入されました。
２０２３年度に廃止なので、１４年間だけの制度だったことになります。
ただ実際は「廃止」という言葉は使われておらず、「更新制の代わりに、都道府県教育委員会が行う教員研修やオンライン研修の拡充のほか、研修履歴の記録管理の義務化を検討」ということになっているようです。
つまり、研修は必要ということには変わりはないということです。
教員免許更新制は、「教員免許に10年の有効期限を設け、期限が切れる前の2年間で最新の知識や技能などを学ぶ講習を30時間以上受け、修了認定されなければ失効する仕組み」であったので
狙いはあくまでも最新の知識や技能を学んで欲しいということにあったけども、ペナルティがないと研修を受けないので「失効」を入れたのでしょう。
新しい仕組みでは、「失効」はどうなるのだろう？１０年という枠をなくして、「失効」をあるということなのか。それとも、ペナルティがまったくなく、研修を義務化するのか？
これは悩ましいところですよね。
教員は年々、足し算で増えていく業務量で日々忙殺されており、研修時間の確保自体が難しいという話もあるので、そもそも根本制度から変えないと、本末転倒になるのではないかと感じています。
また、研修内容自体も意味のある研修と意味のない研修が混在していたようですが、提供する側と受講する側のマッチングの問題でもあるので、これも難しい問題です。
私は、自治体の教員研修をこれまで何度も引き受けてきましたが、一番効果的な研修方法は
各自の実際の授業を動画で撮影して、それを振り返り、どのような授業展開、授業内容にすればよいか自分で講評し、さらにその動画を他者に見てもらいどう感じたかとフォードバックしてもらうこと
でした。
研修で講義ばかりを聞いて終わりではなく、グループワークや実際の授業や児童・生徒指導をどうするのかという実践的部分を知りたいのではないかと思います。
実際、「教員はあくまでも、子どもに一番接している立場なので、論文や理論に基づいた大学教員の講義を聞いても実践に移せないと意味がない」とという声も現場の先生から聞いています。
理論は理論でもちろん学びにはなるけども、日々子どもたちと対峙している立場では、まずは目の前の教育をどうするかの方に関心がいくのは自然なことでしょう。
さて、これからどうなるかな？
制度が変わっても研修内容に意味を持たせないと、本来の研修目的が実現できないことになってしまいますからね。
先生は子どもたちと最も近い関係にあるので、先生よる影響は甚大です。
子どもたちの未来のためにも、先生が充実できることは必須条件だと思っています。
なので、現場の教員たちにとってよりよい制度設計となるよう、今後、熟議される有識者の先生方には切に願っています。
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