世の中には電気を通す「導体」と通さない、もしくは通しにくい「絶縁体」
があります。(条件によって通したり通さなかったりの「半導体」というのも
ありますよ。)空気なんかは絶縁体。だけど、あまりに高い電圧をかけると、
「絶縁体」と言えども、電気を通してしまいます。たとえば、雷。雷は実は
1億ボルトの電圧を有します。で、雲から地面まで落雷が起きるわけ。
大体、空気中、一万ボルトで一センチ、電気が流れます。まあ、「空気を
切り裂く」感じ。これを「空中放電」と言います。で、かつて、二万ボルト
が流れる装置を作りました。つまり「2センチ」空中放電が起こる装置。
このロッドの間隔は大体2センチ。
これ、異常なほど生徒受けがいい実験なのだけど、受けがいいほど、
こちらの不安がいっぱいに。いつか、生徒たちが興奮のあまり暴徒化し
「ヒャッハー!」と叫びつつ、このロッドに飛びついてくるのではない
のか、という不安。そうなると絶対に感電する。ああ、まるで、焚火に
狂喜乱舞しながら飛び込んでいく虫たちの映像がかぶる。うちの生徒たち
ならやりかねない。
う~ん、と考えてネットを見ていたら、面白いものを見つけた。
「テスラコイル」だ。すぐにぽちった。

これだと、超高電圧を低電流で出力できる。つまり見た目派手だが、あまり危険の
ない空中放電ができるのだ。まあ、動画を見て頂戴。
途中、LED電球を近づけると、放電が電球に達してエネルギーをもらい、
発光するのがわかる。
指に当たっても、痛くな~い。(当たった瞬間、ちょっと熱いけど。)
この装置はこんなこともできる。スマホからBluetoothでこの装置に曲
を送り、この装置はそれに共振させて空中放電に同期させ、その時空気
が切り裂かれる音(いわゆる雷鳴)を音源にしてスピーカーにする、
という感じだ。(門外漢だからこんな感覚的な説明でごめん。)では行ってみよう。
これも生徒に大うけだった。(ただし、一部の生徒が「うるさい!」と
いいました。)
次回は、この空中放電を利用して、いろいろな不活性ガスを封入した
ガラス管(いわゆる「ネオン管」)をさまざまに発光させるつもり。
生徒たちは喜んでくれるかなあ。