教室に蛾が飛んでいる。虫嫌いな生徒がさわいでいる。「塾長!なんとか
してよ。蛾が飛んでいるよ。蛾が。それも何匹も」
「別に蛾くらい、いいじゃん。毒蛾でもあるまいし。」
まあ、かわいい生徒のためならば。教室にはいつも虫取り網が何本かおいて
ある。さっそく、出動だ!
で捕まえてみれば・・・・・あれ?見たことないなあ?こんな蛾いたっけ。
拡大 なんか、目が変だよね。
調べてみたら・・・・アミガサハゴロモというカメムシの仲間なんだそうな。
これがカメムシの仲間なんて信じられないでしょ?生物って不思議。
収斂(しゅうれん)進化の果ての生物だね。「収斂進化」とは、系統の全く異なる
生き物が、環境によってほとんど同じ形に進化することだ。たとえば、かつて陸上
生活をおくっていた偶蹄類(ウシやカバの仲間)が水中生活をはじめて、気が付
けばあっというまにイルカやクジラのような魚系の体になってしまった、という
感じ。どこぞの生物学者が「生物の本質は水である。容器(環境)によって姿形が
変幻自在に変わって行く。」というようなことを言っていたが、まさにその通りなのだ。
ただ、これ、羽の暗緑色な点は日本のアミガサハゴロモなんだけど、羽の両サイド
についている斑点の形は、外来種の「チュウゴクアミガサハゴロモ」のものに良く
似ている・・・・・う~ん。交雑種ではあるまいな。(適当なこといってごめん)
なんでもチュウゴクアミガサハゴロモは最近急増して農作物を荒らしまくっている
ようだから気を付けないと・・・・
最近の周りの動植物は温暖化やインバウンド等の急速な国際化、個人輸入量の急増
等の理由で、あっという間に変わった。気が付くと見たことがない虫や植物が
あふれてます。ごく最近の外来害虫としては「クビアカツヤカミキリ」とか、「トコ
ジラミ(特に薬剤の効かないスーパートコジラミ)」は各地で猛威を振るっている。
このままだとどーなるんだろう。まあ、入ってきて一番やばそう
なのは、「ネッタイシマカ」だと思うなあ。これは病原体の運び屋としては超一流、
サラブレッド級だから、ヤバイ。これはなんとか水際で阻止してほしいです。

