うん〇の一生(それも人間の)
これは凄いなあ・・・・森で地面に穴をあけてうん〇する。そのあとどうなるか、
をずっと観察したものだ。たしかに僕も小学生の時、買っていた金魚が死んで
しまって、そのあとどうなるかをプラモの空き箱に入れて庭に穴を掘って埋めて
時々掘り返しては様子を探っていたことがあったけど・・・・・さすがにうん〇
の時系列観測をしたことはない。すげーぜ!
森でうん〇をした後、お尻はなんで拭けば良いのか!ベスト4発表!
ここまでくると、もうね、さすが!としか言いようがなく。
これがお尻ふきの栄えある第一位「ノウタケ」。名前の通り、表面にしわがよって、
まるでほんとうの『脳』のよう。だからノウタケ。ふかふかのスポンジのようで、
お尻を拭くのに最適なのだそうだ。だが、その前に・・・・生物学専攻の俺でさえ、
森で「ノウタケ」なんて見たことないぞ!恐れ多くて、尻など拭けない!
ちなみに、これが大きくなった「ノウタケ」ね。ネット上からお借りしました。
もうこうなったら、本当に不気味なくらい「脳」だよね。これでお尻を拭くの
は、ちょっとムリゲー。
あとは、その「排泄」のシステムを利用した寄生虫の話。これはわかるよね。
寄生虫は宿主の体の中で産卵し、うんちに卵を混ぜて散布。そのあと、いろ
んなルートを使って同じ宿主の体内に戻ってくる。そのルートが多種類の生物
にまたがる事もある。
たとえば、この有名な「ロイコクロディリウム」
通常は鳥の消化管に住んでいるが、産卵すると鳥の糞とともに地上に落下。
そして、その糞をカタツムリが食べる。するとロイコクロディリウムの幼虫
は、カタツムリの触覚(まあ、目だね。)に侵入。その触覚部を拡大、色も
目立つ色合いにして、なるべく鳥類の眼に止まるようにするのだ。なぜって?
そりゃ、食べされるためです。鳥に食べさせて、もとの鳥のお腹に戻るため。
その上、本来、木陰等の湿った所に隠れるカタツムリの行動をコントロール
して、表に出てきやすいようにする。まあ、洗脳みたいなものですね。
肥料としてのうん〇。
江戸時代のうん〇の話。江戸時代は、もう世界的に見てもリサイクルの最先端。
うん〇も農作物の肥料として大活躍。農産物やお金で取引されていた。
しかし、これ。私も担いでみたけれど、とんでもなく重い。本当の重さの1/7
にしてあるそうだけど、江戸時代の人と言うのは、超人的なパワーを持って
いたんだね。腕っぷしにはちょっとは自身があったが、実物は、きっと持て
なかったと思うよ。(山で星を見るためにいつも100キロの望遠鏡の出し入れ
はしているんだけどね・・・・・)
燃料としてのうん〇の話。乾燥した高原では、燃料となる草木もあまりない
ので、うん〇を燃料にしています。うん〇ごとに、使い分けているようですよ。
たとえば「焚き付け」にしている、とか、「長時間燃焼用」とか。
あとは、もう、網羅的にいろんな動物のうん〇の展示。食性によって、
どんなうん〇になるかよ~くわかった。
これ、ぞうのうん〇。しかし、計ったように「100個」ってすごい。ゾウさんは
「今日のおつとめ、100個終了~♪」とか言っているのかなあ。
これ、ゴリラのうん〇。
さすが霊長類。人の、といっても通用しそう。
アマミノクロウサギのうん〇
トナカイとシマウマのうん〇。
トラとサーバルのうん〇。
ツキノワグマのうん〇
そして最後に、ツキノワグマのうん〇ストーリー。
春に山桜のサクランボをツキノワグマが食べる。もちろん、そのうん〇には
山桜の種子がたくさん含まれています。
ヤマザクラの種子がたくさん入ったツキノワグマのうん〇。
オオセンチコガネがやってきて、すぐにうん〇のまわりに穴を掘ってうん〇
をちぎって運び入れます。(その中には桜の種子も入っていたりする。)
夜には、アカネズミがやってきて、サクランボの種子を割って中身を食べます。
オオセンチコガネが群がったツキノワグマのうん〇。
アカネズミはうん〇の中のサクランボの種子を食べつくします。しかし
地中深くに埋められた種子は残っていて、翌春発芽に成功します!
ああ、こうやって自然は持ちつ持たれつ、循環していくのだなあ。
ながかったうん〇の話はこれでお終い。返す返すも地方の博物館は面白いなあ。