キャビン。 | 江戸の杓子丸

江戸の杓子丸

化け猫 杓子丸の大江戸見廻覚書


「キャビン The Cabin in the Woods」


95分 米  2012年

監督 ドリュー・ゴダード

製作 ジョス・ウィードン
脚本 ドリュー・ゴダード ジョス・ウィードン
音楽 デヴィッド・ジュリアン
撮影 ピーター・デミング
出演 クリステン・コノリー クリス・ヘムズワース アンナ・ハッチソン
    フラン・クランツ ジェシー・ウィリアムズ ほか




【完全ネタバレ】


怪物ランドの被害者だい!。 ☆☆☆★★


〔ストーリー〕
 女子大生のデイナは友人のジュールスに誘われ、仲間と5人で山奥にある別荘にやってくる。
しかし、デイナたちの行動は謎の組織によりすべて監視されており、5人は事態のすべてをコントロールする組織が描いたシナリオどおりに動かされていた。
 
 そうとは知らないデイナらはさまざまな恐怖に襲われ、ひとりまたひとりと命を落としていくが……。




なんともくだらないんだけどバッサリ切って捨てられない何かがあって、それは面白いという事なんだと思う。

「死霊のはらわた(1981)」よろしく始まって「キューブ(1997)」のような残酷な罠に放り込まれ、古典的なモンスターの襲撃と巨大怪獣による人類の破滅が楽しめる。

あらゆるホラー映画のいい所を集めた何とも欲張りで贅沢な映画。

脚本のジョス・ウィードンという人は「トイ・ストーリー(1996)」でアカデミー賞脚本賞にノミネートされていて「アベンジャーズ(2012)」の脚本、監督をした人だそう。

ただ既出の集まりでもあるので、な~んかな~。




5人の若者たちがある丸太小屋(キャビン)にやってくるが、次々とゾンビに襲われる事になる。

それはある組織の人間たちによる作為的なもので、実は巨大で残酷な神様だったっけな、化物がこの世に存在し生贄を捧げることで今まで封印してきたのだけど、若者たちは生贄になるべく集められたのだという設定。

米国と日本の組織が優秀で今まで生贄を出すことに成功してきたみたいなセリフがあって、これは日本のホラー映画に対するリスペクトだろうなと思った。



しかし、犠牲者も言ってしまえば、ホームレスやヤクザのようなそこら辺の行方不明になっても構わない連中を生贄にすればいいんだよなぁ。

何故大金を使って大掛かりな処刑場を作る必要があるのか。

悪霊やゾンビ、狼男、大蛇のような凶悪な化物たちが地下にあるエレベーターの部屋のようなキューブに閉じ込められていて被害者がどの化物に殺されるか自分たちでいつの間にか選択する。

設定はすごく面白いんだけど、納得できない。

どうやってあれだけの化物をそれぞれ部屋に閉じ込めたのか、しかもそれを地上にリリースするて・・・。
被害者を地下に誘導すればいいだけじゃん。

ホラー映画の設定に文句を言ってもしょうがないんだけど、どうも粗い。



やっぱりゾンビは有能だなと思うし、ユニコーンが登場しツノで人をグサッと刺して殺すところは笑った。
ユニコーンてそんな邪悪だったっけ?
長い間閉じ込められてて怒り心頭だったのかな(笑)

タイトルの出し方にB級感が漂っててニヤリ。



組織のボスとして、何とシガニー・ウィーバーが登場する。
むふふ、痛快なキャスティング。