「悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲
Texas Chainsaw 3D」
92分 米 2013年
監督 ジョン・ラッセンホップ
製作 カール・マッッツォコーネ
脚本 キルステン・エルムス アダム・マーカス
デブラ・サリヴァン
音楽 ジョン・フリッゼル
撮影 アナスタス・N・ミコス
出演 アレクサンドラ・ダダリオ ダン・イェーガー
トレイ・ソングス タニア・レイモンド
トム・バリー ほか
【完全ネタバレ】
人皮マスクのダークヒーロー見参!☆☆☆★★
〔ストーリー〕
1973年、米テキサスで凄惨な事件を引き起こした殺人鬼ソーヤー家は、幼子だったヘザーを除いた全員が駆け付けた保安官と町の男たちにより抹殺された。
時は流れ、養父母のもとで大人になったヘザーは、亡くなった祖母から遺産相続の通知を受け取り自身の知られざるルーツにも興味を抱いたことから、祖母が残した大邸宅へ向かう。
しかし、そこには祖母が密かにかくまい、生き延びていたレザーフェイスが待ち受けていた。
参考にしただけとはいえ、エド・ゲイン事件において犠牲者がいるのにこういう映画が許されてしまっていいのか、と笑った。
レザー・フェイスのキャラクターが一回りしちゃったというか、ほぼセルフパロディすれすれ状態になってる。
前半、いつものように人を殺しまくるレザーフェイスが、後半、彼と親族である主人公を助けつつまるで復仇のダークヒーローと化す。
「そうか、こういうのありだよな。」とオモロかった。
全編なんともベタベタだしちょっと見てるのが厳しくてこれはヤバイなと思ったけど、この監督さんはB級感を大事にしたかったのかも。
いちいち展開がベタで安っぽいんだけど、どうも切って捨てられない何かがあってこれはB級テイストを楽しんでるなと理解した。
中盤、警官が一人レザーフェイスの住む家に突入するがまんまとやられてしまう(笑)
演出があまりにもベタベタなんだけど、丁寧な作りのせいかやっぱり入り込めちゃう。
残酷なシーンは驚く程少ない。
第一作「悪魔のいけにえ(1974)」より少ないのでは。
しかも残酷とも言えない。
劇場公開時は3Dで、観に行った人はチェーンソーで輪切りにされた犠牲者の内蔵が飛び出してくるとか血が飛び散ってくるとか期待したろうにそういうカットはほとんどなかったように思う。
う~ん、テキサスチェーンソー映画でこの程度というのはファンに残酷。
女性キャラの露出も控えめ。
主人公ヘザーを演じるアレクサンドラ・ダダリオがなかなか巨乳で(ちょっと入れ乳っぽいんだけど・・・)、レザーフェイスに「私はあんたのイトコなんだ」と教えるクライマックスで一番の露出を持ってくる(実際どうって事ないんだけど)ところに監督のやさしさを感じた(笑)
親族であることの証拠となるあざが胸元にあり、はだけている必要性があるワケなんですけどね。
片足をひきずるようにして歩くレザーフェイスと片膝を痛めたヘザーが同じようにして歩くカットはうまいなぁと思った。
世界的に有名な殺人鬼の復仇物語。
痛快でした。