こんにちは。
先日、中学受験コースの保護者会の後に、あるお父様からこのような質問をいただきました。
「うちは何点とったら何をあげる、というご褒美制をとっているんですが、
これは子育て論としては正しいのでしょうか、間違っているのでしょうか。」
賛否両論あるのは当然として、私の経験則からの持論です。
半分正しく、半分間違い!
詳しく説明しますね。
まず、ご褒美制についてですが、これは大いに賛成です。
よほど勉強が大好きなお子様でない限り、勉強よりもYouTubeなどの動画配信を観たり、ゲームに興じたりしてしまうでしょう。
そのような我が子の姿をもどかしく思う気持ちも理解できます。
ここで、子どもを潰す(という言い方があまりよろしくなくて、最近では「伸ばしきれない」というらしい)親は否定語や詰問を使います。
否定語・詰問の例
「やる気ないならやめれば?」
「そんなふうではテストでいい点はとれないわ」
「勉強がイヤなら受験やめれば?」
「そんなんで合格すると思ってるの?」
「勉強やらなくていいと思ってるの?」
質問のようで、実は予め親が期待(強制?)する答えが含まれているのが詰問。
子どもは瞬時になるべく怒られない選択肢を選ぶ習性があるので、親が期待する答えを言うしかないのです。
ちなみに詰問が「閉じた質問」とするならば、「開いた質問」とはどのようなものか。
「今日は何時から勉強始めるの?」
ちなみに20時時点でその質問をして、答えが「20時30分から」だったら、それは、今から30分間は勉強しない、という宣言です笑。
「明日からダイエットする!」
というのは今日は好きなものを飲み食いするという宣言だということと同じです笑
本来、毎日、規則正しく勉強するのが理想ですが、詰問よりはマシという感じでしょうかね。
つまり、「開いた質問」とは「あなたからのどんな返答も受け入れますよ」という意思を示す、疑問詞を伴う質問のことです。
その後、何時まで?何の勉強を?など質問形式で予定を組み立ててやればいいと思います。
もちろん、中学生以上は自分でそれができるのが理想ですね。
詰問は子どもにネガティブな感情を与えて(親は言いたいことを言ってスッキリするでしょうが)、ご褒美制はどちらかというと子どもにポジティブな気持ちを与えますよね。
特に目標や目的意識が乏しい子どもには目の前にニンジンをぶら下げるのも効果的だです。
以前、当塾に通っていた女子生徒は好成績だったら服を一着買ってもらえる、という親子の約束で、かわいらしい服をたくさん買ってもらっていました。
その結果、いつのまにか成績もグングン上がり、気づけば受験校も選び放題の状態に。
結構、理想的ですよね。
ただし、と付け加えたいのは、親心として、我が子が努力していれば、たとえ結果が悪くてもいい、という気持ちになるじゃないですか。
たまたま結果が悪かったとしても、では、次回、何をどう変えたら良い点数がとれるのかの反省材料になるかもしれません。
その努力の過程にご褒美制を導入するのが良いでしょうね。
これをご覧の方のお子様はないでしょうが、結果至上主義になるあまり、子どもがカンニングをする、ということも教育現場ではよくあることです。
そのあたりのバランスが難しくて、
その結果を出すために何をどうしたらよいか、そこまで考えさせられれば最高ですね。
「ご褒美はいくら分くらいが適当か」
これは各ご家庭によって事情が異なると思いますし、いくらならOKというものでもありません。
それによって、子どもが「頑張るぞ!」と思えれば、モノでなくても一緒にお出かけとか、映画を観に行こうとか、何でもよいと思うのです。
ご褒美制の目的は子どもの意欲喚起。
目的と本質がブレていなければ、効果は絶大だと思いますよ。
いずれにしても、親の過干渉は子どもを潰しますので、我が子の思考力を育てたいなら開いた質問で計画を立てさせ、結果に対してご褒美制を導入するならアリ。
結果至上主義に終始してしまい、意欲向上できず、努力をせず、「今回はダメだった。」「今回はラッキー。」くらいのご褒美制だったらNG。
そんなところですかね。
ちなみに、子どもが自分の中に目標や目的を持った時、
ご褒美を与えられなくても、自身の心の満足で十分満たされ、
そのアドレナリンで努力継続をできるようになりますよ。
ご褒美はそれまでの補助輪、カンフル剤とお考えください。
私に知り合いのすぎ…あ、親野智可等先生がそのあたり、歯に衣着せぬ表現で著書にまとめてありますので、よかったら、そちらもご覧ください。
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