4月20日に発売された松澤大之著『リングノートでムダな勉強をやめなさい』の凄いところについて、脳科学もしくは認知工学に関わる画期的提起が行われている ことについて書きました。
実はまだまだあります^^
「手と脳」について、あるいは電子書籍でする読書と、紙の本でする読書のそれぞれのメリット、デメリットについても、その気で読めば、多くの気づきを与えてくれるのがこの本なのです。
もちろん、勉強法としても、サブタイトルどおり、難関試験合格の実績に裏打ちされた、効果の実証された方法でもあります。
さらに、これも編集中に気づいたこと、というよりは、これは出版する価値があると判断した理由の一つとして、「ハイパーカード」に近いものを、手作りでする方法だと直観したということが挙げられます。
いわば「手作りハイパーカード」。
ずっと昔のマックには、バンドルされていた、とても優れもののツールだったのですが、残念ながら、今ではご存じない方のほうが多くなっているかもしれません。
名の通り、「カード」メタファーのページ上に、ビジュアルを含めコンテンツを盛り込んでいきます。
そしてその内容に関連のある大きな図像であるとか、キーワードの詳細説明であるとか、そういうものを別のカードに記述して、リンクすることができました。
ウェブページのハイパーリンクにも似た機能を持つ、PC上で動く「スタック」という一塊のカード、つまり本のようなものをつくって、配布することもできました。
リングノート勉強法が駆使する、リングノートは、この「カード」と「カード」をハイパーリンクするに近い作業を、手を動かして行っていき、一冊の「カード・スタック」をまとめあげていくことに非常に近いのです。
電子書籍の紙の本にはできない特性の一つに、このハイパーリンクが張れるということがありますが、まだまだそこまで実現できているものは数少ないです。
今回、この本の発刊記念キャンペーンで、購入者の方に差し上げている電子版も、まだそこまでは実現できていません。
しかし、間もなく追加される著者提供のプレゼントなどは、この「ハイパーリンク」を実現しようとする、ささやかな試みです。
「ハイパーリンク」は、クリックアンドゴーのウェブ上のことには実は限りません。
情報と情報の「生き生きとした関わり合い」を、明示的に実現することが、ハイパーリンクの本質的な意味です。
松澤大之著『リングノートでムダな勉強をやめなさい』は、こんなことも想い出せてくれる、ある意味とてもタイムリーな本になっていると言えるのです。