「あとがき」は、当然ながら、原稿のなかでも、
しんがりです。
『A6ノートで思考を地図化しなさい』のあとがきが、松宮さんから届いたのは、10月の下旬だったと思います。
特に催促をした記憶はありません。他の本文原稿はすでにデザイン入稿が始まっていて、まあ順調に作業は進行していたからです。
メールの添付ファイルで送られてきた著者「あとがき」を開いて、
わたしは、一瞬息を呑みました。「なっ、長い・・・」
しかし、その長いあとがきを、わたしは一挙に読み終えていました。
そして、熱いものが込み上げて来たのです。
一仕事がこれで山を越える、そういう感慨では、ありません。
大げさ、ではなく一冊の本の「あとがき」としてではなく、独立した一編の一人の男の半生記のように読めたからです。
「あとがき」は、版元でも評判になりました。
これを、「前書きに持って来たいくらいだ」という声が、販売部さんからも上がりました。
しかし、これをアタマ出しにするには、ちょっと重すぎる。それくらいの力のこもった原稿でした。
苦肉の策で、わたしは、松宮さん自身がつけたあとがきのタイトルの前に、
「終わりから始まる」という、ちょっと変則なサブタイトル、リードコピーをつけて入稿しました。
この熱いものは、読者の方にも、やはり伝わっていたようです。
本のオンラインショップbk-1の本書掲載ページに、
「白鳥になろうとしているあなたに」という美しいタイトルの書評が掲載されていることに昨日気づきました。
書評を書いてくださったのは「夏の雨」さんです(夏の雨さんはbk-1「書評の鉄人」です)。
この書評で初めて知った方です。まだ、コメントも何も差し上げることさえしていません。
「夏の雨」というハンドルネームは、
「あなたが春の風のように微笑むならば、私は夏の雨となって訪れましょう」という小説の一節から取られています。
書評はこちらで もお読みいただけます。
「夏の雨」さんのブログはこちらです。↓
ほん☆たす by 夏の雨 書評:A6ノートで思考を地図化しなさい