『A6ノートで思考を地図化しなさい』ノーカット版の時間です。^^
いや、今日のタイトルはまさにノーカット版。
これからのシンプルマッピングのオープンソース的進展の一端を展望できるというか、まあそれに近い話です。
ノーカットの「カット」ですが、これは文字通り、切り捨てたところのない全部バージョンという意味で、映画の用語です。ディレクターズ・カットがそのままノーカット版だったりします。
もうひとつ、「カット」というのは、映画を構成する単位でもあります。「カットつなぎ」なんて言い方もします。
「シーン1、カット3」とか、撮影現場では良く使われます。で、カットというのは、いろんな意味でとても「編集」と関わりの深いものでもあるのですが、これを「俳句と映画の近さ」を例に、かなりつっこんだ議論をしたのが、夏目漱石の俳句の弟子でもあった物理学者の寺田寅彦です。
俳句で言う「句切れ」は、まさに「カット」編集だというわけです。
寅彦は、俳句のもとでもある、連句、句と句を連ねて、作品を構成するというあたり、映画のモンタージュに近いといったことも、かれこれ半世紀以上も前に書いています。風流な物理学者です。
この寅彦を直接、受け継いだものかどうかはわかりませんが、今日夕方のNHKの児童向け番組で、映画監督の大林宣彦さんが、物語を発想する方法としての「組みことば」と、これをもとに映像シーンに起こしていくための「組み写真」という方法を、実際に子供たちとやってみせてくれました。
これを観ていて、まず「組みことば」、おおシンプルマッピング!と思ってしまったわけで(笑)
正確には、逆のプロセスをたどることになるとしてもです。
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NHK教育「伝える極意」
「海」 「私」 「好き」 「見ている」など、
4つの言葉をどう並べるか、その組み合わせで、物語が違ってくるというのが「組み言葉」。
NHK教育「伝える極意」
「組み写真」は、言葉の代わりに、数枚の写真をどう組み合わせるかで、いろんな物語が生まれるというエクササイズ。どれも、モノクロ写真(モノトーン)だったのが印象的。
いずれは、創作、アートの世界にも、シンプルマッピングが広がっていく可能性を予感させてくれる番組でした。
詳細はいずれ、テーマ「職業としての編集技術」もしくは、「編集と物語」または「出版術」のくくりで、アップしていきます。
PS.
「シンプルマッピング」は初めてという方は、ぜひこちらをご覧ください。


