本は、著者がいなければ成立しません。
あたりまえのことですね^^;
でも、「著者」とは何か?なんて、普通は あまり考えたりしないと思います。
編集(Hyper Editing)にとっては、ちょっと事情が違います。
「書く」人=著者ではない、のです。
もちろん作品を書く人を著者と言うわけですが、
「原稿の裏側で、寝てられない」という言葉があります。
「原稿用紙」だったかもしれないです。
正確に思い出せないのですが、昭和初期の作家の言葉だったと思います。
書く人である以前に、人としてどんな生き方をしているのか、 そこでどんな貢献をして来たのか、しているのか、していないのか、 そういうことが、問われる、という意味です。
『A6ノートで思考を地図化しなさい』 の著者、松宮義仁氏は、
ウェブマーケティングのプロであり、コンテンツメーカーであり、また、 セミナー講師であり、コーチでもあります。
つまり、「前で勝負している男」です。
「原稿用紙の後ろ側で寝ていない」のはもちろんのこと、
原稿用紙を突き破って(笑)、「こちら側で」、
つまりあなたの目の前で活躍もする著者です。
「飛び出る絵本」ではありません(爆)
エディターとしては、「新しい著者」の登場をここに、 見ています。
もちろん、
講演会をやる作家さんは、いまではちっとも珍しくないです。
しかし、松宮義仁の「前で勝負!」は、
そういう教養セミナー的な、
お話で茶を濁すようなものではありません。
シンプルマッピングという息長く使える思考のツールを、
一人でも多くの人に伝え、その人自身の技術として、 使えるようになってもらうこと、
さらにリナックスに代表される オープンソースのように、
ユーザから新しい進化版が生まれるようにすること、
そういう 一大プロジェクトを推進する初めの一歩としての出版です。
もちろん、一冊の本として完成していなければならないのは、
言うまでもありません。出版も一大事業ですから。
「一冊の本として完成させる」というのは、編集者の責任です。
しかし同時に、より積極的な意味での、「未完の本」が、
そういう「未完の仕掛けがある本作り」があってもいいと 私は思っています。
どういうことか? それをいま「出版術」として、まとめ始めています。
PS.
松宮コーチの、シンプルマッピング体験セミナーに初めて参加した 方からの熱いメッセージが、氏の公式ブログで公開されています。女性からのメッセージです 。
編集者にとっても、次のアイデアを刺激してくれる、 とても貴重なメッセージ になっています。
P.P.S.
松宮氏の原稿用紙の向こう側は、
この本の感動の「あとがき」で読みとることもできます。