窓の中の幸せ | 小林一郎と歩く「ガード下」と「横丁」

小林一郎と歩く「ガード下」と「横丁」

「ガード下学会」「横丁・小径学会」活動の報告および、予定などをお知らせします。

窓の中の幸せ

西洋の窓は、屋根のちょいと下、高窓からはじまります。それは「採光」と「通風」が目的。

時代はくだって、1415世紀頃、窓にガラスが嵌められはじめ(この頃ガラスが普及し出しました)窓にさまざまな装飾が施されました。さらにときを経て1600年代にはいるとレンブラントやフェルメールのようにガラス窓やガラス窓越しの光、さらに窓から外を眺める絵画が発表されはじめます。まさに、採光、通風に眺望という新しい概念が付加されたのです。これにより、窓の高さは8090cmから上になっています。

この外の世界を見ることができる、というのが新たな窓の価値で、とともに外からも見られることになりました。

寅さんにこんなシーンがありました。さくらの連れ合い・博の父親である志村喬に諭されるシーンです。人間一人じゃ生きていけないよ、ってな話のフリの部分です。

暗い夜道を心細く歩いていると、ポツンと一軒の農家が建ってるんだ。 リンドウの花が、庭いっぱいに咲いていてね。開けっ放した縁側から、明かりのついた茶の間で家族が食事をしてるのが見える。まだ食事に来ない子供がいるんだろう。母親が大きな声でその子供の名前を呼ぶのが聞こえる。

……

庭一面に咲いたリンドウの花。明々と明かりのついた茶の間。にぎやかに食事をする家族達。私はその時、それが、それが本当の人間の生活ってもんじゃないかと、ふとそう思ったら急に涙が出てきちゃってね。

外から見る室内、というのはみな幸せそうに見える、というのが小生の見方です。