とせい/今野敏 | デジタル編集者は今日も夜更かし。

デジタル編集者は今日も夜更かし。

出版社に在籍していながら、仕事はネット、携帯などデジタル企画のプロデュース。

もし雑誌をやっていたら記事にしたかもしれない様々なネタを、ジャンルにこだわらずコラム風に書いてみる。アナログ志向のデジタル編集者は、相も変わらずジタバタと24時間営業中!


浅田次郎『ポイズンホテル』はヤクザ直営任侠団体御用達ホテルの物語だが、その“しのぎ”を“出版社”に置き換えたらこの『とせい』、と言ったら作者のお二人に怒られるだろうか。

勧善懲悪の度合いからすれば、名作の誉れ高い『プリズンホテル』と比べても、こちらの方がスッキリ痛快な物語だと思う。
ヤクザが主人公の小説なのに“勧善懲悪”もないかもしれないけど。白黒ハッキリのスッキリ爽やか、日本に溢れるグレーゾーンが存在する余地のない、元気が出る小説なのだ。

ヤクザ渡世では落ちこぼれの組員たちは、おもての稼業で次々にその才能を開花させ発揮していく。若気の至りで道から外れてヤクザになった彼らにも、それ相応の役割を与えれば先行きに光も見えてくる。成功潭が目白押しで、最初から最後まで気分が良い。そして、ホロリと涙も、クスリと笑いも、忘れていない。これぞ、エンターテインメント。

ボクはリアルに出版社の編集者で、週刊誌もグラビアも経験しているので、おい、おい、そんなやり方はないだろ、と突っ込みたくなること多々。
でも、いや、だからこそ、こんな風に仕事ができたらいいな、と羨ましくなる。
成功のノウハウは単純明快だけど、好きなように彼らは突っ走る。

男の小説だけど、この手の小説に馴染みのない女性たちにも勧めたい。受け入れてくれるだろうか。


とせい/今野敏
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*でこぽんさんのブログで、今野敏を最近読んでいないことを思い出した。多謝。面白かったです!

■TB■
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