前にも書いたとおりボクは“電車読派”なので、10年も前の恋愛小説をバレンタインデーに読んでたりするのは、これはかなり恥ずかしい。
文庫の場合、以前はAmazonのキャンペーンでもらったロゴ入りのブックカバーで覆面をしていたのだが、最近は、この爽やかキャンパス地を愛用している。
ブックカバーと言えば、なぜか高級本革製とかが多くて、実用性に乏しかった。最近は探してみると、花柄とか、和風とか、キャラ系のブックカバーは見つかるようになったけれど、ボクにはどうも…。
丈夫で、手に馴染み、ページをめくりやすくて、しかも、クールなデザインのブックカバーってないかなぁ。このグリーン+白+イエローのブックカバーは、分厚い作品も薄い作品も、シッカリと包んでくれて、栞に革の紐がついていてこれも使いやすい。
人前で広げるアイテムなのだから、もう少し市場にバリエーションがあっても良いのにな。
あ、ちなみに、書店でつけてくれる紙のカバーはいつも拒否。最近、育毛剤やら結婚相談所やらの広告が入ったりしていてあれを晒している人の気が知れぬ。
吊革につかまって本を読んでると、座ってる人の目の前の上には、背表紙が広がっているのだよ。
ということで、このカバーの中身は『天使の卵』なのだが、読むのは数年ぶりの2度目。『天使の梯子』をより楽しむために、おさらいをしたわけだ。で、ようやく今晩から『天使の梯子』のページを開く。
94年、村山由佳がこの作品ですばる新人賞をとったとき、恋愛小説の典型、驚くほどの凡庸さ、に対して“賞賛”を浴びた。これは、凄いことだ。当時、すでに新鮮みがなかったわけだが、逆に10年を経たいま読んでもじつは古くなっていない! みずみずしさはいまも活字のなかに健在だし、主人公たちの魅力も褪せていない。
「~ほんの何人かでいいから心から共感してくれるような、無茶苦茶せつない小説が書きたい」と、当時の村山由佳は受賞の言葉で語ったそうだ。当時はもちろん、いまでも、十分にセツナイ。
これでいやが上にも『天使の梯子』への期待が高まる。
読者と共に、著者も、主人公たちも、10年成長した。さてさて、どんなセツナイ小説が読めるんだろう…。
偶然だけど、バレンタインデーに選んで正解だったかも。
セツナイけど。
天使の卵/村山由佳
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087484920/ideabowl-22/