『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ)という大好きな番組がある。
毎回、生きること、生きていくこと、死ぬこと、死んでいくこと、自分のこと、他者との関わり、などなどをあらためて考えさせてくれる素敵な番組なのだが、なぜか日曜日の14時からというとっても不思議な時間に放送をしている。
昨年12月12日に見た『ザ・ノンフィクション ~天国で逢おう~』は、日曜日の昼下がりに、ボロボロと泣きっぱなしの感動と勇気を与えてくれた。シリーズのなかでも、特に印象深い作品だった。
その回はやはり反響が大きかったようで、昨晩、<金曜エンタテイメント>『天国で逢おう~末期がんウインドサーファーの家族、その愛』として、追加取材を含め放送された。
元プロ・ウインドサーファーで、余命宣告をされた飯島夏樹さんと家族の物語。
死が迫る飯島夏樹さんは、入退院を繰り返し、次第にその時が近づいてくる。
でも、番組は暗くならない。
むしろ、幸せそうな夫婦と4人の子供たちとの真剣で濃密な生活は、羨望を感じるほどだ。
番組の感動をボクは文章でうまく伝えることはできないのだが、夏樹さんの運命との付き合い方がとてもとても格好いいのだ。彼を支える奥さんの寛子さんも、ムチャクチャに素敵だ。
番組のなかでも紹介されているのだが、夏樹さんは、最後の職業として「作文」を選ぶ。小説を書くのだ。昨年夏、初めての小説『天国で君に逢えたら』が書店に並び、飯島夫婦は病院を抜け出して、この本が並んだ書店を見に行く。寛子さんは「この本が支えで、主人が亡くなってからも生きていけます」と言い、照れながら一冊購入する。テレビ画面のなかで、彼女は本当に嬉しそうだった。
ボクは、飯島夏樹という人を、この番組のなかでしか知らない。でも、彼を尊敬し、彼のように生きたいと思う。だから、昨年末の『ザ・ノンフィクション』を見た後、すぐにAmazonで購入し、そして読んだ。もし、番組を見ずにこの本を読んでいたら、きっとブログには書かなかっただろう。だから“book”ジャンルではない。
でも、いいんだ。ボクは、この小説を読むことで、彼と、彼の家族を応援する。
・天国で君に逢えたら/飯島 夏樹
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4104694010/ideabowl-22/
きっと、昨晩の<金曜エンタテインメント>を見て、同じような気持ちになった人が多かったのだろう。最後の時を迎えるために家族と移住をしたハワイから彼が現況報告をしている新潮社のホームページは、番組終了時点からついさっきまで(深夜2時過ぎ)ほとんど繋がらない状況が続いた。
そこには、小説よりもリアルに、飯島夏樹さんの思いが、家族の日常が、ほとんど毎日綴られ、更新されている。最新の日付は、1月25日…。
「いまも生かされています。飯島夏樹」
http://www.shinchosha.co.jp/tenkimi/top_fl.html
飯島夏樹さんは、あの中田英寿など多くのアスリートのマネージメントをするサニーサイドアップに所属している。社長の次原悦子氏の同社スタッフダイアリーに詳しい履歴がある。
夏樹、37歳。ガンとうつとの闘い
"余命半年"と宣告されたアスリートの苦悩と受容~ SUNNY SIDE UP. inc
http://www.ssu.co.jp/magazine/33.html
彼は、彼の家族よりも、たぶんボクよりも、先に天国に行っている。
「人は、どれだけ生きたか、ではない。どう生きたか、なんです」
いつか、ボクは先に天国に行っているであろう飯島夏樹さんに“ありがとう”と言いに行きたい。