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資産の増減の非対称性

このテーマは、リスクマネジメントです。


自分の保有資産が増える速度と減る速度は、全く違います。

リスクマネジメントは、この事実があるからこそ重要なのです。

これは、投資だけにあてはまるものではありません。

生活の中で、我々が何かを消費するときは、資産は一瞬で減ります。しかし、生活の中で、資産を増やすのには時間がかかります。

投資でも同じことなのです。

資産を利益によって積み重ねていくことは、長い時間がかかります。

資産を損失によって小さくするには、少しの時間で達成できます。


かの有名な、ウォーレンバフェット氏も、

20年かけて築き上げた評判も一瞬でなくなることもある

ということを述べています。

投資とは、気長なものなのです。

短い間に資産を増やすことは、おすすめしません。
なぜなら、それ以上に早く資産を減らす可能性が高いからです。

以上のことを踏まえて、投資でうまくやるには、資産の増えるスピードと資産の減少するスピードをコントロールする必要があります。
ただし、資産の増えるスピードと資産の減少するスピードは、リスクのとり方、あなたの手法に依存しています。

ですが、我々が一番最初にコントロールできるのは、資産の減少するスピードです。

資産の減少するスピードをいかにコントロールするかが、リスクマネジメントの本質であります。

あなたは、リスクマネジメントについて示唆を得られましたか?

自分の心理パターンを知ること


このテーマは心理です。

私たちの行動や判断は、習慣によるものがほとんどです。それは、トレードにおいてもかなりの部分を説明することができます。

もし、あなたが投資家としてうまくいっていないのならば、原因を考える必要があります。そして、その原因が心理的なものならば、あれこれやることより、自分を見つめなおすことが必要です。

前回の認識 の議論でも話をしましたが、私たちの事実の受け止め方は、私たちの心のフィルターを通しています。ですので、人によって感じ方は異なります。

心のフィルターは、形成のされ方があります。
(ここからの議論は、厳密なものではありません。私自身も、まだまだ勉強中ですので、不十分な点、不備などがありましたら、ご指摘お願いします。)

私たちは、記憶と感情をセットにしています。
具体例をあげるなら、たとえば、トラウマです。
過去の強烈な体験に似ている状況に陥るとその過去の体験を思い出してしまうなどです。

われわれの記憶は、感情の高まりと深い関係があります。

記憶の形成と感情の強弱は、記憶ごとにことなりますが、感情が強ければ強いほど私たちの現在の意識に強く影響を及ぼします。これは、普通とは異なる認識を生み出すこととなります。

この記憶と感情の複合作用によって、形成された心のフィルターは、そう簡単には取り払うことができません。
無意識に発動するものなのです。

この人間の脳機能は、「種の保存」には役に立ったのでしょう。
危険なものを絶対に忘れずに、そして危険なものに敏感になるという具合に。

この機能の代償は、トレードにおいては、良くも悪くもあります。

悪さといえば、例えばですが、過去の大きな損失体験が影響して、似たような値動きで買いをいれようとするときに、恐怖のあまり注文を執行できないなどです。

良さといえば、過去の成功体験により、おなじようなことをやろうとするモチベーションが高まります。良いものと思われることを規律として確立し、それを守り続けます。

私たちは、この神経プロセスとうまく向き合う必要があるのです。

そこで、この機能を上手に利用する方法があるわけです。

それは、自分の心理パターンを習慣やライフスタイルなどから発見することです。
自分を自分で観察することです。
トレードしているときの自分を観察するのです。

観察の仕方は、様々ですが、たとえば、ビデオ撮影、日記で振り返る、その都度メモをとるなどです。

ポイントは、行動を観察するのではなく、心理を観察するのです。
あなたの心理はあなたにしかわかりません。

たとえば、ある状況のときに、このような行動をとっている。そのときに、私は、恐怖を感じている、
などのように観察します。

「悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術(パンローリング出版)」にもありましたが、

心の日誌

なるものをつけるのです。この作業で、あなたの行動や心理パターンはかなりわかるはずです。
これが、あなたを知るための大きな一歩となるはずです。

あなたは、心理について何か示唆を得られましたか?

事実と認識は異なる

このテーマは、心理です。


今回は手短に済ませます。

あなたは、「タバコ」をイメージして、何を感じますか?

いやだ~とか、くさいと思う人もいるかもしれません。

かっこいいとか、大人とか思う人もいるかもしれません。

しかし、「タバコ」は、「タバコ」です。

我々は、ひとつの事実を様々な方法で、認識します。我々のおかれている環境に、その認識(=感じ方)は、左右されます。

これは、マーケットに関しても同じです。あなたは、株価が下がったら、苦しい気持ちになりますか?
それは、あなたが、株を買い持ちしているからです。
売り持ちしていたら、あなたはすばらしい気持ちになるでしょう。

しかし、事実は、株価が以前よりも低いということだけです。

では、このことから、我々投資家は何をすべきか?

客観的であるためには、自分の環境(例えば、保有ポジション、戦略、口座資産、損益など)を忘れてしまうことです。
すると、純粋な事実をつかむことができます。

気をつけてください。
あなたの事実は、事実ではないかもしれません。

心理について示唆を得ることができましたか?