少年の日々を彩っていたのは春の夕暮れと夏の鼓動の匂い
そして沸き起こる衝動は高く 見上げた広き空高く飛ぶように
優しい宵の中 鳥のように自由で 熱い風の中 無邪気に笑った
まるで行く先に怖れなどないように まるで悲しみなど知る事のないように
それでも移り行く季節の中で気付かされてしまう
美しき時の残照が届かぬ彼方へ去って行く事
それはまるで鈍くなる心を無言の内激しく嘆くように
それはまるで信じられぬために引き裂かれたあの神話のように
それはやがて悲劇の森の奥 忘れられた孤独な花のように
それはやがて翼を失って途方に暮れた白い鳥のように
呼んでも聞こえぬ遠くへ
祈りも届かぬ彼方へ