English Department, Faculty of Letters, Kumamoto University

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熊本大学文学部文学科英語英米文学研究室の現役学生、卒業生、修了生、教員、および志願者のための掲示板です。

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英文研ブログ、FC2 にて公開中です。なんかこちらの方がよさそう・・・。
英文研ブログですが、しばらくFC2 を使ってみます。Ameba もいいけど・・・。使い勝手がいい方を利用したいと思います。

熊本を発って英国に戻るというので、リーズ大 からの留学生がわざわざ挨拶に来てくれた。律儀な留学生もいるものだ。日本人学生に混じって自国の小説を読破し、日本人教員が講ずる自国の小説史を学んだ感想はどうだっただろう。日本の英文学教育のレヴェルはそれほど低くないと感じてくれただろうか、それともその低さに驚いただろうか・・・。学生たちはよくやってくれたと思う(7月26日に書いたように、筆記試験のトップ3は英文の学生だったから)。ただ、教員のbroken Englishには辟易したに違いない。もっとうまくしゃべれるよう精進します。

創立53周年を迎える英文研同窓会「熊本大学英文学会 」。総会員数は約1,300名。京都大学早稲田大学 をはじめとする多くの大学の英文科にも同様の組織がありますが、これだけ長く続いているところは珍しいです。先日、年報「英文学会だより」への寄稿依頼文を10数名の卒業生と現役生に発送しました。つい今し方、卒業生の一人からお電話があり、「書かせてもらいます」と。運営を支えてくれる会員が限られているのが辛いところですが、会長 をはじめとする幹事一同、資金の続くかぎり続けていこうと話し合っています。

熊本県立大学教授村里好俊先生 による集中講義最終日。約40名の学生が4日間15コマ、英詩の魅力に浸りました。昨夜は英文のスタッフでささやかな宴会を開き、歓迎の意を表しました。授業の様子を写真に撮らせていただきましたので、いずれ紹介します。きょうはまた、熊大のOpen Campusでした。晴天に恵まれ、わが英文研もたくさんの高校生でにぎわいました。集中講義を受けていない3、4年生数名が対応しました。わたしは写真を一枚撮りたくて立ち寄ったのですが、思いがけず質問を受けてしまい、しばらく話し込んでしまいました。大学生活は人生の方向性を決める大切な機会です。一人の親として、「自分の夢をあきらめるな」(by川藤幸一 )と願わずにはいられませんでした。

午前中に行ったShirley の試験をもって、今学期の授業が終わりました。午後からはじまった英文学の集中講義、その休憩時間におじゃまして、成績も返却しました。授業の難度が高かったので、できるだけ受講生の有利になるよう評価しました。
Shirley の試験問題作成中。院生にはプライドにかけて学部生に負けて欲しくない。 というのは、学部の上位層はかなり優秀だからです。

Shirley の読了、お疲れさまでした。「作者の意図は何か」、一読しただけではわかりにくい小説でした。冒頭で「読者はロマンスを期待してはいけない」と述べておきながら、語り手はシャーリー(21歳)とキャロライン(18歳)の2人の女性のそれぞれの恋の行方に焦点を当てている。1811-12年にヨークシャーで起こったラッダイト運動は、ただ単に歴史的、社会的背景を提供するために導入されているに過ぎないように思える。「作品のモラルは読者みずから探してください」という締めくくりは、拍子抜けの感じ。しかし、そういう小説だからこそ、「作者の意図」をさぐる価値があるに違いない。この授業の一番の収穫は、500頁を超える長編小説の読破に、学部の2年生が挑戦してくれたことだ。もともとは院生向けの授業。例年、学部生の参加は、せいぜい3年生が1、2名。ことしは8名が最後までついてきた。来週の試験、どうか合格点を取ってください。

先週、皆既日食の日に、大雨洪水警報発令のため休講になった教養英語の授業。きょう、成績を返却して無事終了しました。出席者1名。1限目で小雨、しかも先週欠席した数名の学生に成績を返却するだけとあっては、こんなものかも・・・(先週、休講を知らずに学校に出てきた学生には、すでに返却済み)。その後、研究室に成績を取りに来た学生は、出席扱いすることにしました。じつは、このクラス、受講生は医学部医学科 。現役合格した者、他大学を卒業した者、仕事を辞めて再入学した者、4浪した者など、さまざまな経歴の秀才が集まっています。英文学という直接には世の中の役に立たない学問を研究している者からすれば、医学というじかに社会の役に立つ道を志す者がまぶしく見えるときがあります。ぜひ、患者思いの医者になってください。