
*2016年、ツイッターアカウント@EDAKIOで行なったエイプリルフール企画
の記録です。「宇宙戦艦ヤマト2199」世界の住民として、その日
いちにちツイートをする、という企画でした。
□登場人物
・私:ヤマトクルー見習いの女子です。相棒はメカモップ☆
・森船務長:私の上官。
・佐渡先生:宙曹相当士のひと。愛猫のことをよくお話されます。
・真田さん:憧れのひと。
・新見情報長:こわいひと。
・艦長:ヤマトでいちばんえらいひと。ちょっぴり、こわいひと。
・古代戦術長:しずかに熱いひと。
・グレムト・ゲール:…えっ誰??
■午前08時17分52秒
おはようございます。船務科所属のヤマトクルー見習いとして、毎日艦内をお掃
除している私です!身体にフィットしすぎな艦内服には、まだチョット慣れない
けれど、今日も鏡に向かって敬礼の練習です。
■午前08時38分46秒
後方観測室なうです。岬さんのアナウンスが本日一回目のワープ航行の開始を
告げています。えぇと、どこかつかまるところは…。あっいけない、メカモップ
も!はわわっそうこうしているうちに、ワープ始まっちゃいました!
■午前08時42分19秒
わぁ窓の外に恐竜が。火山も見えます。すごーい。どこかべつの宇宙の風景なの
でしょう…か…。…。…。アレッ、私、なんだかクラクラしてきて…気がとおく
なって…
■午前09時02分51秒
【我輩はグレムト・ゲール。栄光ある大ガミラス帝星の軍人であります。いつの
日か、総統より十字勲章を頂戴することが、我輩の夢。夢に向かって、今日も鏡
に向かって揉み手の練習なのであります】
■午前09時21分37秒
【現在は総統より、銀河方面の要所、バラン鎮守府を預かっております。銀河
方面作戦しれ…いや、副司令として…ぐぬぬ…。明日、新たな司令がここに着任
するということだが、我輩の心は乱れたりはしない。それが宇宙の狼と名高い
あの名将であったとしても…ぐぬぬ…】
■午前09時36分57秒
【ワガハイノココロハミダレタリハシナイノデス。ワガハイノココロハ…って、
なッなんですとォ!?動画投稿サイトに、あのドメル将軍が、総統からじきじき
に、十字勲章を胸に着けてもらっている動画ががががが】
■午前10時04分42秒
…いい香り。目を開くと、お花畑のように黄色くて、雲のようにやわらかな…
太もも?…!!?えっ、も、森船務長!?たいへんです!船務長が私を膝枕して
いますッ。わわ、私大丈夫ですからッ。
■午前10時20分34秒
よかったらコレ飲まない?船務長は芸術的な曲線を描く肩から提げた、かわいら
しい水筒を指さします。ある人のためにおいしいコーヒーが淹れられるよう、
練習しているうちに作りすぎちゃって…なんて言っています。フム。「ある人」。
えぇと、それって、こだ
■午前10時32分36秒
…話をあさっての方向にそらされました。このひと、なんで20世紀のフランス
ファッション界の巨匠ピエール・カルダンのことにこんなに詳しいんだろう…。
ていうか船務長いうところの「ある人」のことを知らないのは、たぶん艦内では
古代戦術長くらいなのでわ。
■午前10時50分14秒
話をそらされているうちに忘れていました!コーヒー、いただきます、船務長!
…って、あのぅこれコーヒー、ですよね?どうして「虹色」なんです?え。さく
らフレーバー…ですか。………お味は…ズズ…ぅわぁ…これは…なんとも気が遠く
なるよう…な……
■午前11時07分09秒
【我輩はいま、ゲールひみつ工場に来ておる。バラン鎮守府の地下深く、我輩が
私財をなげうって設営した工場である。明日、ドメル将軍が到着する前に、なん
としても手柄を立てなければならない…。この場所で秘密裏に開発していたアレ
を、実戦配備する時がついに訪れたようでありますな…!】
■午前11時30分06秒
【目標はそう、あのテロン人の船。どうやらあの船に総統が興味を示していると、
SNSで我輩が一方的にフォロしておるかたのフォロワー殿のRTで聞いた気がす
る。成功すれば、ドメル将軍めには我輩の実力を見せ付けられるし、十字勲章へ
の道も近づくはず…グフフ…】
■午前11時45分13秒
いい香り。目を開くと、お花畑のように黄色、いえ桃色?で、雲のようにやわら
かな太もも。…もりせんむ、じゃなくって、アレッ?原田さん?ここは…医務室?
たしか私、コーヒーを飲んでいたはず…いったい、どんだけの威力だったんだ
アレ。いえビタミン剤はケッコウです。
■午前11時55分15秒
あたたかい。私はいま、医務室中央におかれたコタツに入っています。地球で帰
りを待っているネコさんを想って、佐渡先生が引っ張り出していらしたのだとか。
ネコってあたたかなところが好きですよね。あぁはいミーくん、ですね。はいは
い、その写真、3分前にもみましたから。
■午後12時00分45秒
ヤマト農園で採れたみかんとコタツ。佐渡先生にお酌をしてる原田さん。なんだ
ろう、思いっきり掃除の途中なのに、こんなことを思うのもなんだけど、ずっと
ここにいたくなる…。ふわぁ。なんだか眠くなってきちゃった…
■午後12時05分10秒
【バランに遺されていた太古の大型獣の化石からクローン培養したこの生命体。
そして脳内のイメージを投影することを可能にするヘルメット。ジレルの魔女
どもの技術を応用してつくられたこの装置があれば、あの生命体は我輩の思いの
まま。それッ。お手ッ。からの、揉み手ッ】
■午後12時10分16秒
技術解析室にお掃除に来たなうです。寝落ちしちゃったぶんも、取り戻していか
なくちゃ。なんて思っていたのですが、この部屋はむしろお掃除したら、逆に
散かっちゃうんじゃないかってぐらいに整然としています。さすが真田さんです。
すてきです。
■午後12時30分22秒
いけない、真田さんに見とれていたら、本日二回目のワープ航行開始のアナウン
スが。えっ、ありがとうございます。どうしよう、真田さんに椅子を勧めていた
だいちゃった!あぁはい、とっとと座ります、新見情報長。こんどはベルトで
しっかりと固定して…
■午後12時35分09秒
えっうそっ真田さんの衣服が透けてッ…きゃあっこれ以上は目を開けていられ
ません!…なのにどうして…目元を覆った両の手のひらの中指と薬指のあいだが
自然に開いてしまふ。OH、い、意外と厚い胸板。鎖骨から首のラインがぐる
ぐると…アレッなんだか私、目が回って…
■午後12時45分11秒
【テロン人の船の座標確認。ヘルメットを着け、超高解像度の記録用カメラを搭
載した最新鋭小型艦艇に乗り込む我輩であります。久しぶりの現場に騒ぐ心を、
揉み手で鎮めて。ゲシュタム・ジャンプ、開始ッ】
■午後12時55分09秒
えっわっ!?第一艦橋にお掃除に来た私が目にしたのは、第一艦橋の、いえヤマ
トの前方に立ちふさがる巨大な物体。いつも目にしているガミラスの艦艇とは
ちがう。まるでむかし本の中でみた、そう、まるで怪獣、のような。…って、
わっ迫ってき
■午後01時05分09秒
【太古のバランより甦りし大型獣、名づけて、そう、バラノドン!なんという
ナウいネーミングセンス…!今年の大ガミラス流行語大賞はいただきですな。
念のため、流行語大賞選抜委員会にも根回しをしておきましょうぞ、揉み手で】
■午後01時20分09秒
激突のショックで気を失っている間に、怪獣はすっかりヤマトに絡みついてしま
いました。さっきまで計器類で輝いていた艦橋が真っ暗になっています。どうや
ら熱とエネルギーを喰らう生命体であるようだと真田さんは言います。
■午後01時30分27秒
ヤマトの正面から、覆うように絡みつく怪獣。波動砲を撃てばいいと南部砲雷長
は言います。波動砲のエネルギーならば、艦への反動もなく、あとかたもなく
吹き飛ばせるはずだと。でも…
■午後01時40分11秒
ヤマトの目的はイスカンダルへ行き、地球を再生するシステムを手に入れ、そし
て地球に戻ること。いたずらに命を奪うことは避けるべきであると艦長は言い
ます。でも…このまま何もしなければ、すべてのエネルギーは食べられて、波動
エンジンも止まってしまう…
■午後01時55分08秒
【さぁさぁ、いつまでも絡みついているばかりでは芸がないですぞ、バラノドン。
もっとおおあばれして、大ガミラスネットニュースを盛り上げましょうぞッ…
ぞッ…ぞぉ?】
■午後02時01分24秒
【お手ッ!お回りッ!揉み手ッ!…ど、どうして?いうことを、きかない?】
■午後02時15分14秒
【このままではバラノドンは暴走、バラン鎮守府までも壊滅させてしまうのでは。
我輩の類まれなるイメージ力が、おそるべき未来を我輩にみせつける…。そそそ
そうなったら責任問題で、副司令どころか、都市伝説として噂される床穴落ちの
刑に。ガクガクガク】
■午後03時15分13秒
どれくらいの時間が過ぎたのでしょう。いまも、艦内のエネルギーは失われ続け
ています。すでに第三艦橋との通信も途絶えてしまっています。医務室は、あの
あたたかな場所はどうなってしまったのでしょう。
■午後03時45分12秒
【テロン人の船が動かない…我輩の人生もここで動きを止めてしまうのだろう
か…】
■午後04時15分14秒
ヤマトの旅はここで終わってしまうのでしょうか。それとも生き抜くためには、
ほかの生命を犠牲にするしかないのでしょうか…。じつはさっきから、私の心に
はひとつの想いが浮かんでいます。…でも、いえない。見習いの私がいうことな
んて、きっと誰にも届かない…
■午後04時25分11秒
【こうなったら、もういっそあのテロン人の船がバラノドンを倒してくれること
を願う!揉み手で応援しますぞォ】
■午後04時30分31秒
…胸の前で、左の手のひらの上に交差するように右の手をのせて。そして心臓を
包み込むようにそっと締めて。これは何?ふいに心に浮かんだイメージを、私は
私の体で具現化します。ふしぎ。胸の奥から力が湧き上がってくる。いまなら、
いえる気がする…。
艦長、意見具申!
■午後05時30分33秒
【…もしもこの人生が終わる前に、一瞬でも総統にお目通りが叶うのならば我輩
は申し上げます。総統、我輩は貴方にソウトウに心酔しておりますと。あぁみえ
る。はらりはらりと涙する我輩の姿が…ハレッ、テロン人の船から、銀と赤の戦
闘機が飛び出したッ!?】
■午後05時35分09秒
エネルギーのほとんどを失い、凍えるような艦橋で、私は古代戦術長の駆るコス
モゼロを見守ります。生き抜くためにほかの生命を犠牲にする道をヤマトは選ん
だのでしょうか。いいえ、違います。もちろん、違います。
■午後05時45分10秒
エネルギーが感知できないほどに失われるそのときを待ちに待ち、コスモゼロは
飛び立ったのです。すべてのエネルギーを食べつくしたと怪獣が思いこむ瞬間を
待って。電源を切り、冷たくなったコタツから、ネコが離れるときのようなその
瞬間を。
■午後05時55分07秒
あの怪獣はヤマトを襲っていたのではない。あたたかな場所を求めていただけ。
艦長は怪獣の様子から、はじめからそう思っていらしたようです。もしかして艦
長も、佐渡先生みたいにコタツでネコを可愛がっていたことがあるのかな。
まさかね。
■午後06時55分10秒
【我輩はグレムト・ゲール。いつの日か十字勲章を手にしたのち、自叙伝を出版
するその日のために、自室のタイプライターで記録文書をしたためているところ
である。テロン人の船、その名もヤマトが、超生命体バラノドンの動きを止める
ところを我輩は目撃した。ヤマトあなどりがたし】
■午後07時01分11秒
【正確にはヤマトに配備された戦闘機の放った色鮮やかな弾丸を受け、動きを
停止したバラノドンを我輩は目撃した。バラノドン…我輩が現代に甦らせてしま
ったばかりに…ぐふっえぐっばらのどぉん…。いや、大宇宙から、自然に生まれ
た生命体バラノドンに、敬礼…】
■午後07時15分22秒
謎の怪獣へ向けられた特殊弾。私が艦長に意見具申したのは、その内容物につい
てのことでした。虹色にペイントされた特殊弾の中には虹色の液体、そう、森
船務長のコーヒーを100倍に精製した液体が詰め込まれていました。口にした
だけで気が遠くなってしまうあの液体が。
■午後07時30分48秒
命を奪うか、奪われるか。だけじゃない方法がある。気絶してしまいそうに心細
い闇の中で考えているうちに思い出したんです。技術解析室をお掃除したあの
ときのこと、真田さんに船務長のコーヒーの成分解析をお願いしたときのことを。
■午後07時40分15秒
こんなこともあろうかと、なんてワケはありません。ただ、これ以上、あの液体
による犠牲者を出さないために。…間違えました。膝枕をしてくださった船務長
に、より具体的なアドバイスをするために。…あと、真田さんと、少しでも長く
お話をするために…。
■午後08時20分17秒
謎の怪獣は眠りにつきました。生きたまま、深い深い、眠りに。宇宙を航行し、
エネルギーを貪欲に吸収する生命力は、人の手でどうこうできるものではない
ようです。いつの日か、あの怪獣が、いえ、あの命が在るべき場所にたどりつけ
る日を信じて。
■午後09時05分17秒
【ふう隠蔽工作もこれで片付きましたかな。今宵はバラノドンに盃をささげる
ことにしましょうぞ。そこの女官、ここへきてお酌をしてくれまいか?…ほえっ
あぁ新司令をお迎えする準備に忙しい?はぁ、そうですか…なにもそんなつれな
い顔で言わずとも…ショボンヌ】
■午後10時15分34秒
ヤマトは往きます。しばらくはワープが出来ないほどにエネルギーを失っても、
クルーの皆さんの、いえ、私たちの地球への想いは失われない。いつか森船務長
の想いも届きますように。あと、いつか森船務長のコーヒーが美味しくなります
ように。切に、まじに願います…。
■午後11時15分39秒
胸の前で、左の手のひらの上に交差するように右の手をのせて。そして心臓を
包み込むようにそっと締めて。明日からは敬礼の練習と一緒に、このポーズの
練習もしよう。また明日、会いましょう。おやすみなさい。
■午後11時30分58秒
【今日も寝る前に揉み手であります。たっぷり塗りこんだハンドクリームが両の
手に行き渡るように。いつか総統から十字勲章を頂戴する日を信じて。よりクオ
リティの高い揉み手を目指して。また明日、会いましょうぞ。おやすみなさい
ませ。】
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