オーバーシュートという言葉に少し違和感を感じています。
またあれだなぁー。
政治家の言う「マニュフェスト」みたく、意味わかんないで使ってる気がするなぁ。
オーバーシュートって制御の業界ではよく使われる言葉なのですけれど。
この言葉を使うってことは、制御しようという意思は読み取れます。
実際にいろいろやっていますし、方向性としては正しいように思います。
で、制御ということをしようとすると。
制御対象と制御目標値っていうのがあって。
制御対象の状態値が制御目標値になるように行うわけですけれど。
そうすると、往々にして、目標値を超えて上がったり、あるいは下がったりと言う揺らぎが起こる事もある訳です。
そういう揺らぎを繰り返しながら、目標値に収束していく。
この揺らぎの状態に対して、オーバーシュートとかアンダーシュートなんて表現します。
雰囲気はこんな感じです。
このオーバーシュート/アンダーシュートを繰り返して目標値に収束するわけですが。
「少なくとも制御対象の値の変化強度が制御可能な範囲内にある。」ことが条件です。
これに対して何らかの理由で、制御対象の値が制御範囲を超えて、上がり続ける、或いは下がり続ける。
この状態を何て言うかって言いますと。
バーンアウトって言います。
いまコロナ感染症に対して言われているオーバーシュートは、制御でいうバーンアウトを指しているのだと思います。
言葉の取り違えをしているのか、それとも意図してよりマイルドな表現を使っているのかは定かではありませんが・・。
もうこうなると、熱源も搬送も止めて対処するような、バーンアウト制御ってことを行いますけれど。
殺す! 燃やす! 埋める!
なんて制御をやってる国もあるとかないとか・・・。
ちょっと話を戻しますけれど。
今回の場合この目標値をはっきりとは言っていないんですよね。
いまのところ、オーバーシュートはしていないとの事ですけれど。
言えないんでしょうね。
それは理解できます。
それが国民から見てはっきりわかるようだと、オーバーシュートが発生した時点で、或いはその前にパニックになるのが目に見えます。
当初目標から言えば、もういろいろとオーバーシュートしている部分はあるんですけれどね。
最近の動きを見ていて私の本音を言えば。
行政は、制御に失敗することを想定したうえで、対策を発表していると思っています。
「やるだけはやるから、覚悟だけはしておいてくれよ?」ってところかな?
パニックになるのは、バーンアウトしてからでいいでしょう。
そのつもりで受け止めて、せめてその時までは冷静に行動を考えたほうがいいと思っています。
空病床数があれだからなぁ。
今週末から来週くらいで、非常事態宣言あるかもな気がします。