便は食べ物の残りかすだけじゃない? | イツモ健康ブログ

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健康管理士コラム

 小腸で栄養素を吸い取られた食べ物の残りかすは、大腸へと送られてきます。大腸では、蠕動(ぜんどう)運動によって管を通る間に残った水分や一部のミネラルが上皮細胞の粘膜に吸収され、粥状(じゅくじょう)だった内容物は、固形状の便に変化していきます。

 

 ところで、便の中身は何か知っていますか?

固形状のものが排泄されるので、食べ物の残りかすがほとんどを占めているようにも思われますが、健康な人の便の70~80%は水分です。そして残りの20~30%が固形成分で、そのうち約3分の1が食べ物の残りかす、約3分の1が古くなった腸粘膜、約3分の1が腸内細菌とその死骸です。

 

 大腸の構造図をよく見ると、壁面に一定の間隔で膨らみとくびれがあることに気が付くかと思います。実は、この構造には意味があり、内容物をためるとともに、蠕動(ぜんどう)運動が起きている際に内容物から水分を搾り取りやすくするためのくびれなのです。

 

■おまけ■ 胎児のときって、便はどこに出しているの?

 母親の胎内にいる赤ちゃんを胎児と言いますが、胎児のときはへその緒を通って送られてきた栄養素と酸素を使って成長します。そして、老廃物は胎盤を通って母親の血液中に送り出されます。つまり、胎児は便を出さずに、母親がその老廃物を自分の尿と一緒に体の外へ出しているのです。