ぜんそく発作を引き起こす原因には2つのタイプがあります。
どちらのタイプも発作の誘引になるのは、運動やたばこの煙、風や感染症、過労やストレス、
気温や湿度の変化などです。
●アレルギーぜんそく
小児に多いのが特徴であり、アレルギーを引き起こす原因物質(アルゲン)が特定でき、
その物質が引き金となって炎症が起こります。
花粉、ペットの動物の毛、ダニ、カビ、化学物質、衣類などの繊維クズ、家の中の
ホコリやチリなどがあります。
●非アレルギー性ぜんそく
成人に多いのが特徴であり、アレルギーを引き起こす原因物質が特定できず、
様々な物質の刺激によって炎症が起きると考えられています。成人のぜんそくを
発症している人には、もともと小児ぜんそくがあった人もいますが、大人になってから
発症した人が多く含まれます。
天気とぜんそくの関係
気温や湿度、気圧の変化など、秋の不安定な季節の変わり目にぜんそく発作が現れやすくなります。
中でも秋台風が襲来する時期には、ぜんそくの外来患者が増加するとともいわれ、低気圧の影響が
みられます。
また、秋晴れの日であっても発作が起きる場合があります。
夜間は放射冷却で地表近くの気温は下がり、重たく冷たい空気が下にたまることでチリやカビが
滞留しやすくなるからです。
アレルギー性ぜんそくの主な原因であるダニやカビは、湿度が20~30℃、湿度60~80%の
高温多湿の気候を好み、6月から8月にかけて発生のピークになります。しかし、残暑や秋の長雨高温多湿の状態になりがちな9月から10月も発生しやすくなります。
ダニの寿命は100日程度、夏に繁殖したダニは秋に寿命を迎える為、ダニの死骸や糞が大量に発生し、ハウスダストの(室内に浮遊したチリ、ホコリなど複数のアルゲンが混合したもの)量が急増でします。
また、秋の花粉症の原因となるブタクサやヨモギはいたるところに広く分布しています。
ブタクサは別名「ぜんそく草」ともよばれ、ぜんそくを引き起こしやすい要因とされています。
それはブタクサの花粉の大きさがスギ花粉の1/2以下であり、粒子が細かいことから気道に入りやすいためといわれています。