糖代謝の鍵は「インスリン」
先ほどからよく出てくる「インスリン」ですが、糖代謝の鍵を握っている重要なホルモンです。膵臓にはランゲルハンス島という細胞のかたまりがあり、インスリンはランゲルハンス島のβ細胞と呼ばれる細胞から分泌されています。ランゲルハンス島には、β細胞以外にもグルカゴンというホルモンを分泌するα細胞、インスリンやグルカゴンの分泌を抑制するソマトスタチンというホルモンを分泌するδ細胞が存在します。最近では、α細胞は、実はβ細胞の制御をうけているということが分かってきています。糖尿病患者では、β細胞の働きが低下することによって、α細胞への抑制が効きにくくなり、血糖を上昇させるα細胞の働きが亢進していることが明らかになっています。
インスリンの1日の分泌パターンは一定ではなく、2種類に分けられます。1日を通して持続的に少しずつ分泌されている「基礎分泌」と、食事の際に食後の血糖上昇とタイミングを合わせて大量に分泌される「追加分泌」です。先述の通り、寝ている間にも血糖値が下がらないのは、基礎分泌されている少量のインスリンによって、肝臓による糖の放出と取り組みがコントロールされているからです。一方、食後には膵臓から大量のインスリンが追加分泌され、このインスリンが肝臓と筋肉に働いて「糖取り込み」を亢進させます。
また、血糖値はさまざまなホルモンの影響を受けて調整されています。ホルモンの中には、糖代謝にアクセルをかけるものとブレーキをかけるものがあります。アクセルをかけるのは、グルカゴンやカテコールアミン、コルチゾール、成長ホルモンなどです。一方、ブレーキをかけるのはインスリンのみです。アクセルをかけるホルモンはインスリンと逆の働きをするため「インスリン拮抗ホルモン」といわれています。アクセルが強くなりすぎると血糖値は上昇し、ブレーキが強くなりすぎると血糖値は下降します。
人の進化の過程において、現在の日本のような食物に満ち足りた環境というのはごく稀なことです。そのため、私たちの体に、飢えていても血糖が低くならないように正常に保ったり、逃走や闘いに備えて血糖を上昇させたりするホルモンの方が多く存在するというのは、当然のことなのかも知れません。
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