糖代謝のしくみとは?
健康な場合には、私たちの血糖値は、空腹時であっても食後であっても、70~120㎎/㎗程度の狭い範囲内に調整・維持されています。これには、非常に巧妙な糖代謝のしくみがあります。
食物は、咀嚼され、食道から胃へ、さらに胃から十二指腸に運ばれ、膵液や胆汁の働きで消化吸収が促進されます。炭水化物の消化は口腔内からはじまり、唾液に含まれるβ・アミラーゼはでんぷんを麦芽糖に分解します。さらに、膵液に含まれるα・アミラーゼも、多糖類から二糖類への分解を進めます。しかし、ショ糖や麦芽糖などの二糖類は、小腸に達してもそのままでは吸収されません。二糖類は、小腸粘膜にあるβ・グルコシダーゼによって、はじめてブドウ糖などの単糖類に分解され、小腸から吸収されていくのです。そして、膵臓から分泌されたインスリンによって、体のさまざまな細胞にブドウ糖が取り込まれ、それをエネルギー源として細胞が活動します。
このように糖質がエネルギーになるプロセスを「糖代謝」といいます。糖尿病とは、この糖代謝のプロセスやシステムが正常に作動しないために起こってくる疾患です。
小腸から吸収されて、血液中に入ったブドウ糖は、膵臓から分泌されたインスリンと一緒に、門脈にのって肝臓に運ばれます。そして、血液中の余分なブドウ糖はグリコーゲンとして肝臓に蓄えられます。肝臓は、ブドウ糖の貯蔵庫でもあり、ブドウ糖の銀行ともいえる役割を果たしているのです。食後は、門脈血中のインスリン濃度も急激に上昇するので、肝臓に取り込まれるブドウ糖が増加します。その中で、肝臓をくぐりぬけたブドウ糖の増加が、食後の血糖上昇として現れることになるのです。
血液中の余ったブドウ糖は、インスリンの作用によって骨格筋や脂肪組織にもため込まれます。このように、肝臓や筋肉の細胞がブドウ糖を細胞内部にため込むことを「糖取り込み」といいます。食後に、細胞が猛烈な勢いで「糖取り込み」をしてくれることで、食後約3時間も経つと血糖値はほぼ食前のレベルまで戻るのです。
逆に、私たちが長時間にわたる空腹でも低血糖にならないのは、肝臓に貯蔵されたグリコーゲンが分解され、ブドウ糖として血液中に放出されるからです。このような働きを肝臓の「糖新生」といいます。
人は睡眠中でも1時間当たり8~10gのブドウ糖を消費しています。血糖値が翌日の朝食前まで同じ値で維持されているのは、肝臓が消費量と同量のブドウ糖を絶えず血液中に放出しているからです。この消費量と産生量のバランスが崩れると、血糖値は高くなったり、低くなったりします。糖尿病では、朝食前の空腹時血糖が高くなりますが、これは何らかの原因で産生量が消費量より多くなるからです。逆に、産生量が消費量より少ない場合には、翌朝の血糖値は正常以下の低い状態、つまり低血糖になります。
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