私たちは、自分の心臓や胃を思い通りに動かすことはできませんが、手や足を器用に操ることはできます。どれも自分自身の体の一部なのに、一体なぜこのような違いがみられるのでしょうか。
その大きな答えは、神経と筋肉にあります。手や足などには、脳から下された指令を届ける神経や、指令に従って収縮する筋肉が存在しているのです。そして、骨や間接などと連携プレーをとることで、多種多様な身体活動を生み出しています。
このようにして私たちの身体活動を担う神経や筋肉、骨、間接などは、運動器と総称されています。そこで、今回は、脳と運動器の不思議な関係に注目してみましょう。
(Ⅰ)受信と発信を瞬時に遂行する脳
①情報の受信と指令の発信
例えば、裸足で歩いている時に、床に落ちている小石を気付かずに踏んでしまったとしたら、おそらく、直後に足裏の刺激を感じるとともに、足を上げて小石から離すことでしょう。
このような例をはじめとするあらゆる身体活動にも、脳がかかわっています。具体的には、皮膚や筋肉などから送られてきた情報を、頭頂葉にある体性感覚野という領域で受け取るとともに、その情報に適した身体活動をとらせるための指令を、前頭葉にある運動野という領域から筋肉に向け下しているのです。
そして、そのような際には、足からの情報を受け取るのは体性感覚野のこの範囲で、運動野のこの範囲から足の筋肉へ指令を下す、というように役割分担がみられることがわかっています。つまり、体性感覚野も運動野も、それぞれの範囲ごとに担当する体の部位があるということです。なお、範囲の広さについては、手よりも足のほうが大きいから足を担当する範囲のほうが広い、というものではなく、複雑に動く手などの部位を担当する範囲のほうが広いことがわかっています。このような役割分担を20世紀半ばごろに発見したのは、カナダの脳外科医ペンフィールド(Wilder Penfild)氏です。彼は、局所麻酔を用いた開頭手術の際に、患者の大脳皮質のさまざまな部位に刺激を与え、どの部位が反応しているのかを詳細に調べました。
②より具体的な指令を下すために
先ほど紹介した、小石を踏んだ足を上げるという例のように、情報に敵した身体活動をとらせるために運動野が下す指令は、脳のさまざまな領域がかかわることによってつくり上げられています。
例えば、運動野のすぐ前側に位置する運動連合野という領域は、足を上げるために必要な体の動きの手順を組んで運動野に届けます。
また、小脳は、体がどのような状態にあるのかという情報を受け取るとともに、それに対してどのように動くべきかという分析結果を運動野に届けます。
そして、体が運動野の指令通りに動いているかどうかを確認し、動きがずれている場合は、ずれを直させるための細かい指令を筋肉に向けて下します。
こうして、小石を踏んだら、もう一方の足に力を入れてバランスを保ちつつ踏んだほうの足を上げる、というような一連の身体活動が実現します。そのため、もし、身体活動にかかわっている領域が運動野だけだったら、ロボットのようにギクシャクした動きで足を上げる単純な動きしかできないと考えられています。
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