ストレスが関係する精神性疾患を「心の病気」や「ストレス関連疾患」などといい、ストレスがかかわる代表的な病気として「うつ病」が挙げられます。「うつ病」は男性と女性とでは、発症率に差はあるのでしょうか?
女性ホルモンが原因?
うつ病は、脳内で放出される神経伝達物質のセロトニン(体温調節、睡眠,摂食、攻撃行動などに関連)やノルアドレナリン(意欲や活動性などに関連)などの働きが悪くなったり、放出が不足したりすると発症するといわれています。
女性の心身に影響を与える女性ホルモンの1つであるエストロゲン(卵胞ホルモン)は、脳内の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリン)の働きに影響を与えることが分かっています。
女性ホルモンは月経の周期ごとに分泌量が大きく変わります。体内の女性ホルモンの分泌量が変化することで心身が不安定になり、ストレスを受けやすくなります。よって女性は男性に比べて、うつ病になる確率が約2倍も高いといわれ女性特有のうつ病である「妊娠うつ病」「産後うつ病」「更年期うつ病」が起こると考えられています。特に、妊娠、出産という本人や家族にとって喜ばしい出来事であることから精神的、身体的負担を周囲の人に伝えにくく、見逃されることも少なくありません。