私の瞑想導入法。その3回目。
前回紹介したように、瞑想の姿勢をとり、目を閉じてストップウォッチをスタートさせたら、自律訓練法の標準練習の状態に一息で入ってしまう。
ゆっくりと長く息を吐きながら「手足が重く、あたたかい、太陽神経叢があたたかい」と連続してくり返し唱えてその感覚を実感し、吸う息で「額が涼しい」(標準練習の第6公式)と唱えて、涼しい風が額を撫でるのを感じる。
その深さは日によって違うが、できないことを評価するより、「できたもの」として先へ進む。
それが、瞑想導入のコツである。
次に来るのが、私オリジナルの「イメージ指圧」。
その昔、毎朝の瞑想を習慣化する前は、肩こりや頭痛、目の痛みなどに悩んでいた。
それで、指圧やツボ押しの本をあれこれ読んで、ツボ刺激をしていた。
なので、全身のツボについての知識はいくらかあった。
そこで、瞑想を習慣化して間もなく、自律訓練法に続けて、イメージでツボ押しをすることを始めた。
自律訓練法は、腕に意識を向けて「腕が重い」とか「腕が温かい」と唱えて、その体感イメージがやってくるのを待つ。それを「受動的注意集中」と呼ぶ(成瀬悟策先生の命名)。
すると、実際にその感覚(体感イメージ)がわいてくる。
その原理を応用して、頭のてっぺんにある「百会(ひゃくえ)」のツボを意識し、「百会のツボが押され、温かくなり、ゆるむ」と唱え、カリスマ指圧師のゴッドハンドで押されているようにイメージする。
すると、実際にそんな感じがしてくる。
それと同時にあるいは引き続いて、「百会が温かくなると、全身のツボが温かくなり、ゆるむ」と唱えて、頭から顔、後頭部、首、肩、両腕、手先、背中、腰、太もも、膝、ふくらはぎ、足首、足裏とツボがある程度のエリアごとに同時に、押されていくのを一息で感じる。
そして、首の前のツボを押したら、喉から体の内部に入り、気管と肺、横隔膜、肝臓などの内臓、また食道から胃、十二指腸、小腸、大腸とたどって温かく、柔らかくなっていくのをことばで唱え、体感する。
直腸に近いあたりまで来たら、イメージ指圧も完成で、ストップウォッチのラップタイム(中間計時)を押す。
最初にストップウォッチをスタートさせて、自律訓練法の一息を吐き始めてから、ここまで約5分を標準としている。
どのツボも部位も、「温かくなったかなならないか」と問うことはせず、「温かい」と唱えたら温かくなったものとして次へ進む。
すると、あとから結果として全身のツボの温かさにつながってくる。
体の不調があって、とくに時間をかけたいツボや部位があれば、あとからまた戻って重点的にほぐす。
この方法を考案した経緯は、上に書いたとおりだが、あとから瞑想関係の本で、白隠禅師の「柔酥(なんそ)の法」という類似の方法を知った。
それは、頭の上に置いた香り豊かな柔酥(チーズ?)が溶けて、全身を温かく覆いながら下っていくイメージを思い浮かべる方法だ。
チーズより、香りのよいマッサージオイルの固形をイメージする方がいいと思うが、やってみたことはない。
それはさておき、私自身はこのイメージ指圧を続けていると、日常生活でいつも、健康感が全身にみなぎっている感じがする。
もちろん、体の不調や痛みもときどきあるが、このイメージ指圧や、あとでまた紹介する、イメージの中の「クリニック」などで、できる範囲の自己治療をし、実際、ひどい体の不調に悩まされることはなくて済んでいる。
ここまでが、私の瞑想導入法である。
とはいえ、これはあくまで導入であって、瞑想の本題はこれからになる。
今後のブログで順次紹介していくが、早く知りたい方は、私のホームページで、瞑想レポート「私流イメージ瞑想法の実践」をご覧いただきたい。
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