「もう少し足を広げようか」
女は黙って従う。
ぴたりと閉じていたヴァギナが、
焼かれているウインナーの皮が弾けるように、
それでいて無音映画のごとく開く。
薄暗いので今は分からないが、
陰毛には少なからず白いものが混じっているのを
男は知っていた。
若い頃なら割れ目から滴り落ちていたであろう愛液も、
今は、かろうじて内部を湿らせているだけである。
しかし男は、それを残念がるどころか、
むしろ愛おしく感じていた。
突き出された尻の、
尾てい骨あたりから数回、
大きく、ゆっくり、力強くアナルを舐めおろす。
次に、女の足の方に回ってかがみ込み、
尻の穴から放物線上に走るシワの1本1本を確かめるように、
舌を這わせる。
そうしながら、指でクリトリスに刺激を与えると、
アナルは、驚いて縮むイソギンチャクのように引き締まるのだ。
男は、この動きが、突き立てた舌先を締め付けるのを楽しんだ。
「そっちは、もういいから・・・」
直接的な要求をしないのが妻らしいと感じながら、
男は素直に、舐める場所を下にずらしていった。
「ぁああっ、気持ちいい。」
快楽を言葉にすることには、あまり積極的でない女が、
前戯が始まったばかりの、このタイミングで声を出すのは珍しかった。
それというのも、
自分が施してきた様々なお膳立てが功を奏した結果であると、
男はしみじみと感動し、
少々首の後ろが辛い体制も気にせずに、
女の最も感じる部分を執拗に舐め回すのだった。
女の喘ぎ声がかなり大きくなり、
首の疲れも限界に近づいたので、
女の尻から顔を離した男は言った。
「じゃぁ、交代。正座して」
男が女の前に回って膝をつき、
優しく抱えた女の顔を自分の胸に近づける。
それだけで、女は男の意図を察し、
舌を出して男の乳首を探り当てると、
激しくしゃぶりついた。
「ああ。いい。」
男は、軽くホールドした女の頭を優しく誘導しながら、
胸から腹にかけてのリップサービスを堪能した。
女の体制を変えないように、
自分が中腰になって動くので、
太ももに負担はかかったが、
胸や腹を舐められながら、
ペニスの先を女の胸におしつけるのは楽しかった。
その肉棒を今度は、女の口元に運ぶ。
女の方も勝手知ったるもの。
艶かしく息を荒げつつ、
頬にそれが触れるのを感じた瞬間に、
獲物を察知した鯉のように吸い込んだ。
女は視覚を奪われた闇の中で、少し迷っていた。
頬に当たった温かくて硬いものを、
思わず咥え込んでみたものの、
いつもフェラチオの最初にしているように、
舌を出してチロチロと舐めるべきか、
このまま出し入れすべきか?
しかし夫の両手が自分の頭を優しく支えたまま、
頬張ったものがゆっくりと前後に動き始めたので、
後者が望みなのだと理解した。
見えなくて不安なので、
手を出して男の体かペニスを持ちたいと思ったが、
我慢して両手は太ももの上に留め置いた。
男が手を使わずにしゃぶられることを好むことを知っていたからだ。
足の付け根では、先程たっぷりと舐められたヴァギナが疼いていたが、
今は夫を感じさせたいと素直に思った。
だから、口の中では舌を懸命に動かして、
出入りする硬い肉ぼうの裏側や先端を刺激しようと頑張った。
しかし、今日の夫は、
ゆっくりとした出し入れをなかなかやめない。
視覚や身動きを封じられた自分が、
奴隷のように男の肉棒を咥え込んでいる姿を、
夫が楽しそうに見下ろしていると思うと、
少し複雑な思いがしたが、
そんな淫らな行為を受け入れている自分を改めて思うと、
興奮を感じてしまうのも事実だった。
流石に顎と舌が疲れてきた頃、
やっと上から夫の声が次の行為を告げた。
「じゃぁ、今度は仰向けに寝て」
続く٩( ᐛ )و