12/13~12/15の三日間 、『 匠の郷を育む 』 というテーマのもと、
富山県南砺市井波より南部白雲氏をお迎えして、
伝統的な彫刻についてご講演および実演をしていただきました。
南部白雲氏は 「欄間彫刻日本一」 の井波において、
明治より木彫を家業としている三代目南部白雲(秀水)を受け継いでおられます。
井波という町全体が瑞泉寺の門前町で、彫刻師をはじめ漆を扱う家などがあり、
この町だけで用が足りるという形態をなしています。
白雲先生いわく 「こんな町は珍しいと言われました。」 とのこと。
つまり、それだけ瑞泉寺との関わりが大きく、
また瑞泉寺なしには井波町の発展はないということでしょう。
初代南部白雲氏(甚太郎、三代目のおじい様)は瑞泉寺の太子堂の再建に大きく貢献されました。
八日町通りという道が瑞泉寺に向かって(…瑞泉寺からかな?)真っすぐのびていまして、
その通りの左右に、木彫りの店はもちろん、旅館、蕎麦屋、酒屋等々あります。
昔が偲ばれますね。
白雲先生は 「私は職人ですから.....。」 という言葉を何度もつかわれました。
この言葉の重さってスゴイと思います。
彫刻もそうですが、伝統的なものには○○流とか○○派とかありますが、
そこで身につけたものは外に出させない風潮があります。
ところが、井波は違います。
「どんどん見に来てください。」 「ぜひ技を受け継いでください。」
といった気持ちの表れが、井波彫刻工芸訓練校の創設です。
これまた白雲先生のお言葉、
「どんなに技を盗んでも、同じものは作れない。あくまでその人が作ったもの。」
「どの作品もこの世にひつとだけのものだから。」
この言葉も重く受け取りました。
その白雲先生が初めて伊八彫刻を見たとき衝撃を受けたそうです。
欄間彫刻は平面のもの。
でも伊八の作品は立体的なもの。
…そういえば、千葉市の小学校の先生方が体験等の下見に来られたとき、
かぐやは近くの吉保八幡神社にご案内して伊八彫刻をお見せした際の先生方のセリフが、
「スゴイ、3Dだ !!!」 でした。
その宮大工の流れを汲む井波彫刻とは違う、地域に密着した伊八の作品を見て驚かれ、
「今の私の作品に大きな影響を与えています。」 と白雲先生はおっしゃられ.....。
なんか誇らしいですね。
でも残念ながら、伊八の流れは絶えてしまいました。
「伝統は一度絶えたら終わりなんです。」 という白雲先生のお言葉です。
重い重い感情を鴨川に残してくださいました。


