子育て雑誌などの編集・執筆の仕事で
様々な子育てや教育の専門家の方々から
話をお伺いする中で感じた、
子育てにとって大切なことを、
自分なりにまとめる【取材ノート】。
1回目は……
教えていただいたこと。
これがですね……
もう、本当に、
私の中で
この話を今この時期に聞けて、
本当に
よかったーーーーー!!!!!
と、今でもものすごく実感していて、
その日以来、
常に実践していること、なんです。
はじめて取材したのは、ちょうど1年ほど前。
娘(上の子)5歳、息子(下の子)2歳のころでした。
アドラー式「勇気づけの子育て」を提唱されている
原田先生から教わった一番大きかったことは、
「子どもは、
『言われた言葉』の通りに
なっていく」
ということ。
例えば、
子どもが着替えるのが遅かったりしますよね?
すると、親ってつい、言っちゃうんですよね。
「早く着替えて!」のあとで、
「もう、なんでそんなに着替えるの遅いの」
「ほんっと、ボタン留めるのヘタだよね」
みたいなこと。
そうすると、その言葉を言われた子どもは、
「あ、ぼく、着替えるの遅いんだ」
「ボタン留めるのヘタなんだ」
って、
もっと、
着替えるのが遅くてボタン留めるのがヘタな子になっていくんです。
例えば、食べるのがあまり上手じゃない子がいるとします。
その子に、
「もっときれいに食べなさい!」のあと、
「いつもいつもこぼすんだから」
「なんでフォークの持ち方そんなにヘタなの!」
「食べるのおっそいよー!」
と言うと、
その子は「いつもこぼす」「フォークの持ち方がヘタ」「食べるのが遅い」子に、なっていくんです。
つまり、
ダメ出しをされている子は、
その言葉の通りの「ダメ」が強調される人になっていく。
それはかなり困りますよね……
ではどうすればいいのか!?
それは、
「ダメ出し」ではなく、
「ヨイ出し」をすることです。
「ヨイ出し」とは、
「ダメな部分」ではなく「良い部分」を言葉にしていく、
ということ。
でも、うちの子ダメだから良い部分なんて言えないです……
って思う親御さんもいらっしゃるかもしれません。
しかし、本当にそうでしょうか。
確かに、「お兄ちゃんに比べたらヘタ」とか、
「クラスの〇〇ちゃんに比べたら全然ダメ」とか、
「他の人」と比べると、確かにダメなのかもしれません。
でも、例えば、「1年前のその子自身」と比べたら、
どうでしょうか??
去年の今頃のその子と比べてみたら、格段に、
上手になっていませんか?
早くできるようになっていませんか?
自分でできるようになっていませんか……??
去年と比べてもあまり変わらないかも、という場合は、
1歳の頃と比べたらどうでしょう?
0歳の頃と比べたら??
そう、0歳や1歳の頃の彼・彼女と比べたら、
格段に「成長」していますよね。
そう比べることができたら、
きっと「ヨイ出し」は、できるはずなんです。
お兄ちゃんに比べたら着替えるのが遅いとしても、
「自分でズボンをはけるようになったねぇ」
「一番上のボタンも留められるようになったんだね!」
こう声掛けすると、
その子は自分のことを
「自分でズボンをはける子」
「ボタンを留められる子」
と認識するようになります。
同じクラスの〇〇ちゃんに比べたら、
上手に食べられないとしても、
「フォークで上手に刺せるようになったね!」
「おにぎりをあんまりこぼさずに食べられるようになったね!」
と声をかけたら、
その子は
「上手にフォークを使える」
「おにぎりをこぼさずに食べられる」と
自己認識するようになります。
目の前に見える
「出来ていない部分」を親は言葉にしてしまいがちですが、
そうではなく、
「(それでも)出来ている部分」を言葉にする。
その積み重ねが、
その子の「出来る」という自己認識を作り上げていくのです。
……と、ここまでが
理論的な部分です。
このお話を聞いて、
あー!私、めっちゃ、ダメ出ししてたー!!!
と反省し……
その日から、
よし、
これからは「ヨイ出し」しよう、と心に決めたのです。
でも、実践に移そうとすると、これがなかなか難しい。
「ダメ出し」って、
つい、言っちゃうんですよね。
何か、子どもが「良くないこと」をしたら、
つい、言っちゃう。
で、なんで「つい言っちゃうんだろう」と考えたら……
それは、
「親がスッキリしたい」から
なんです。
感情を溜めておけない。
放出したい。
言ってスッキリしたい。
これが、一番大きいと思います。
この
「感情のコントロール」が
難しい!
なので、
「ダメ出し」してしまいそうになったら、
こう思うことにしました。
「今、この子に『ダメ出し』の言葉をかけるのは簡単だし、
自分の気持ちはスッキリするけど、
スッキリする以外に、何かいいことはあるのか?
いや、何もない。
もしろ、良くないことがある。
だったら、この感情を『無』にして、
探せ、探せ、良いところ……」
↑これを、0.001秒くらいのうちに、考えます。
すると、「ダメ出ししてスッキリしたい」という感情は、
すーーーーっと収まっていきます。
「放出したい!」という感情が収まれば、
「ヨイ出し」はできるはず……。
そんな感じで、
自分の感情をコントロールして、
「ダメ出し」しない(→ダメなことがあったら無視)
「ヨイ出し」する
と、約1年間心がけてきました。
その結果……
どうなんでしょう(笑)
自分の子どもなので、
それがどんな風に影響しているのか、
なんとも見えないところですが……
(しかもまだ二人とも未就学児だし)
でも、これがこの子たちの未来を作る力になるのでは、
と、私は信じていて、
これからも心掛けていきたいと思っています。
原田綾子先生は、
実は、私の中に、
とてもとてもスペシャルなことを残してくださった、
最も尊敬する教育者のおひとりです。
そのことについても、また、
【取材ノート】でご紹介できればと思っています。
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とりあえず、原田先生のこのご著書は
本当におすすめなので、
ぜひ、読んでいただきたいです……!!
【取材ノート02】に続く……
編集プロダクション econ 洪愛舜
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