インフラは愛着を持たれて完成する! (と思った) | 大山顕の首都高エコマニア

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首都高の環境への取り組みを取材していきます!ときにはかっこいいジャンクションをご紹介することも!



約一年ほど前からはじめたこのブログ、名残惜しいですが今回で一区切り。ということで、これまでの取材を振り返ってみようと思います。

結論としては、タイトルにあるように「インフラって愛着を持たれることで『インフラ』として完成するものなのではないか」と思った、ってこと。が、とはいえそもそもぼくはあまり何も考えてなくて、ただ「ジャンクション・立体交差ってかっこいいなあ」と思ってただけなんですよね。


↑「首都高のエコを巡るバスツアー」で大橋ジャンクションの地下「中央環状品川線」の工事の様子をみんなで見に行った時も「かっこいい!」ばかり言ってた【シールドトンネルに大興奮!「首都高のエコを巡るバスツアー」でエキサイト!その2


↑横浜環状北線の工事の時も同様。いやー、でもかっこいいもんはしょうがないよね!【工事中の光景に大興奮!~横浜環状北線を見に行った~(その1)


↑これも北線の工事の様子。よく乗る電車の車窓から見えるこの橋脚づくりもほんとうにかっこよかった!【橋脚作りは"海の底"~~横浜環状北線を見に行った~(その4)

このブログのテーマが「エコ」なので、すべてちゃんと(?)首都高さんの環境活動に関連した取材をしてきたとはいえ、やっぱりぼくの地は隠し通すことはできず、振り返ってみればすべて滞りなく「かっこいい!」と言っているだけの記事だった気もします。もうしわけない。

でも、こうやって現場に行ってお話を聞いてみると、計画から設計から実際の工事から、そしてみんなが利用するときも、あらゆる局面で環境への配慮が行われていることが分かりました。つまりぼくがどんなに脳天気に「かっこいい!」と言っているだけでも、そこには常に「エコ」がセットで存在しているわけです。これってすごいことだよね。

さて、エコにかこつけてかっこいいものを見に行っただけではありません。ちゃんとストレートな環境活動も取材しましたよ。一番思い出深いのは「見沼たんぼビオトープ

↑高架下に確保されたビオトープ。そこで行われた地元の幼稚園児を招いての催しの様子。着ぐるみと高架下とビオトープっていう風景もシュールだった。【ぼくも素直ないい人になりそうな気がする!~高架下のビオトープを見学した(その2)~

記事中にも書いたけど、ビオトープって絶えざる人の手入れが必要で、でもそれっていわゆる里山と一緒で、われわれ人間が大事にする「エコ」ってこうやってメンテナンスあってこそなんだなあ、という実感が一番の感動ポイントでした。ぼくにとっては。つまり「自然」って人間の活動と対置させられているように思いがちだけど、実はそんな単純な話じゃないんだなあ、と。

なにが言いたいのかっていうと、都市に必要な高規格道路を作ってメンテナンスすることと、こうやって環境を分断しないようにビオトープを作って手入れすることって同じ事なんじゃないかということ。

そしてこれらの環境活動のPRの現場も見せてもらったことも。例えばエコプロダクツ展への出展など。

↑【エコプロダクツ展に首都高標識看板リサイクルグッズ登場~その2・テーブル、ベンチ編~】このテーブル、ほんと欲しい。

いまさっき言った「道路作ることと環境活動は同じ事なのでは」に加えて、それらをアピールすることもたぶんセットなんだなあ、とこれらの出展取材を通して思ったのですよ。

いやほら、なんとなく「道路作って環境に負荷与えてる"代償"としてエコ活動をするんでしょ?」「負荷与えてるだけじゃないってアピールしたいんでしょ?」ってとらえがちじゃないですか、意地悪に言うとね。

でもたぶん「○○の代償として□□を行う/我慢する」っていうものじゃないんだろうな、とこの1年首都高さんの取材をして思ったのですよ。うまく言えないけど、誰かを好きになったら、相手の長所と引き替えに短所を我慢する、とかじゃなくなるでしょ、なんというか、それらひっくるめて全部を受け止める、というか。そしてたぶん自分自身も相手にとってそういう存在なんだろうな、と気づく。都市のインフラとわれわれの関係もそういうものなのかもしれない、とぼんやりと思った、ってことです。

うん、なんか良いこと言っている気もするけど、よく分からない喩えだね。

ひと昔ふた昔前までは「必要」に対応するのがインフラの整備だったんだろうと思うけど、いまは次の段階にあって、もっと全人格的なお付き合いなんじゃないかと、そういうことです。タイトルの意味は、そういうこと。

うん、やっぱりよく分からない表現だ。

とりあえずなんとなく分かりかけてきた、ということをお伝えいたしたく。そしてすこしでもみなさんにその片鱗が伝わっているとうれしいです。引き続きいろいろ見せてもらってもっとよく表現できるようになりたいと思います。

なので、ひとまずこれで一区切りですが、今後ともよろしく。またどこかでお会いしましょう。ありがとうございましたー。