シールドトンネルに大興奮!「首都高のエコを巡るバスツアー」でエキサイト!その2 | 大山顕の首都高エコマニア

大山顕の首都高エコマニア

首都高の環境への取り組みを取材していきます!ときにはかっこいいジャンクションをご紹介することも!



先日、2012年8月30日に行った「首都高のエコを巡るバスツアー」。前回のエントリでは、初っぱなからはやくも参加者の好奇心の強さが発揮された様子をご覧いただきました。

そしてその夢中具合は地下の工事中のトンネルに入ると爆発します!このトンネル工事がなんなのかの説明は後にするとして、まずはその光景のすごさと、参加者の夢中っぷりをご覧いただきたい。

↓屋上の「おおはし里の杜」から下へ。まだ工事中の区画へ入ります!どきどき。


↓「おおー!」と歓声が上がる。シャッター音が響き渡る。


↓カメラを構えしゃがみ込む女子に、けげんそうな顔を向ける現場の方。いやいや、だってこんなにかっこいい空間なんだもの!いつも見ているから慣れちゃっているかもしれませんが!


↓レンズの先に見えるのはこういう光景。ザ・工事中!かっこいい!


↓「ザ・工事中」にさらににじり寄るために、下の層へ降りていきます。というか、この空間もどきどきわくわくするなあ!


↓H鋼の柱が建ち並ぶ横を進みます。この柱は仮のもので、いずれ切断されるとのこと。こんな頑丈きわまりないものが「仮」っていうところにこの工事のダイナミックさが現れていると思った。トンネル工事ってすごい。


↓1層降りたら、そこには上下に空いたこんな穴が。


↓のぞき込んで「うおー!」と声を上げる参加者。


↓穴を見上げると、こんな。そりゃあ声あげるわー。これは下の層に部材や重機などを運び入れるための穴。こうして見るとコンクリートの分厚さに度肝を抜かれる。ふつうのマンションなんかの建築ではあり得ないダイナミックさ!やっぱりトンネルってすごいなあ。


↓さらに下へ。現場のこの趣あふれる仮設階段にも食らいつく参加者。なぜ下を覗いているのかというと…


↓こんな風景がひろがっているから!これはトンネル内の換気のためのダクトだ。深くて長いトンネルにはこういう設備がいるのだねえ。


↓さて、ついに一番下まで降りてきた。こういう階段をみんなで下ってきたわけだ。20m以上地下に降りてきているはず。


↓そしてそこにはこんなスペクタクルな光景が!どーん!すごい!(みんなここで見入っちゃって、なかなか先に歩が進まなかった。そりゃそうだよねえ。ぼくだってもう1時間ぐらいここにいたかったよ!)


↓ここから断面が円形になっているのは、いよいよシールドマシンが掘り進んだトンネル部に入ったから。シールドマシンとは、地中を掘り進むと同時にトンネル内側にセグメントと呼ばれる部材をはめ込んでいく工程を行う優れもの。前方に回転する刃がついている、円筒形のマシンで、それでトンネルもこのように丸くなるというわけだ。


↓少し行くと、まわりの部材の様子が変わった。


↓よく見ると、斜めにごつい柱が並んでいる。実は、個々の部分は、隣に平行して掘られた同じくシールドトンネルと合流する部分なのだ。だから、いずれこの壁は取り払われる。そのため、こうやって柱で支えているわけだ。一度掘ったもののまわりを堀崩すってたいへんなんだろうなー!そのたいへんさがこの力強い赤い柱に現れていると感じた。


↓ところどころに、これからコンクリートを打つ予定の箇所があって、その鉄筋の量・密度におどろく。ほんと、土木構造物ってすごい。
<

と、これら光景に驚き、うっとりしつつ、来た道を引き返して再び地上に。行くときは興奮してたし、かつ下に降りる行程だったからよかったけど、帰りはけっこうつらかった。

しかもかなり暑い。とうぜんほっといて風が通り抜けるような環境ではない。ところどころに巨大な送風機があったが、こういうところで毎日作業をしている方々に、ほんとうに尊敬の念をいだいた一同だった。どうか御安全に!

さて、説明が最後になってしまいましたが、このトンネルはなんなのか。これは「中央環状品川線」の工事。ここ目黒区の大橋ジャンクションと品川区八潮を結ぶ8kmのトンネルの一部なのだ。完成すると湾岸線と中央環状新宿線(山手トンネル)、そして大橋ジャンクションをへて渋谷線とが結ばれることになる。

ふつう、シールドトンネルは数キロごとに、みんなで降りてきたような巨大な穴(立坑)でシールドマシンの搬入などして進めていくものなんだけど、品川線では、一気に掘り進んだ。1台のシールドマシンで掘削されるトンネルとしては世界最長なんだそうだ。

すでに掘削は完了していて、2013年度完成予定だ。(中央環状品川線についての詳しい情報はこちら)これが完成した暁には、代々木公園約160個分の照葉樹林が年間に吸収する二酸化炭素の量が減少するとのこと。

きっと開通したここを車で通るときには、この日のことを思い出すだろうなー。