快を増やせ。不快を減らせ。 | アンダルシアの風を感じて

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東京中野区のカウンセリングルームA-Roomでカウンセリングを行っている心理カウンセラーEIKOが毎日をほんの少し楽に生きられるようになるコツを伝えます

こんにちは。

 

心屋リセットカウンセラー

女王道エキスパートのEIKOです。

 

 

 

 

 

 

 

今日も私の母の話。

 

 

 

 

 

前々回の記事でも書いたように

 

私の母はとても優しい人。

 

 

 

 

 

 

 

 

自分の主張を押し付けることはほとんどなく

 

いつも私の話を聞いて

 

同意したり、共感したり、励ましたり

 

してくれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

ところが

 

しばらく話をしていると

 

突然あるスイッチが入ることがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

私との話の流れで

 

母の不幸だった時代を思い出させるあるキーワードや

 

エピソードが出てくると

 

突然母は「不幸だった昔の世界」に

 

一気にタイムスリップします。

 

 

 

 

 

 

 

 

私の母は

 

私の叔母(父の姉)と折り合いが悪く、

 

まぁはっきり言えば、いじめられていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

幼い私は

 

そんな母のことをいつも

 

かわいそう

 

と思っていました。

 

 

 

 

 

 

 

すったもんだの末

 

叔母と離れて暮らすようになってからは

 

ほんの少し母は「不幸」から距離を取るようになりましたが

 

その「不幸」を思い出させるようなキーワードや

 

エピソードをきっかけに

 

あっという間に「不幸」の世界に舞い戻ってしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

私がまだ若くて

 

心の仕組みもよくわからなかった頃は

 

それだけ叔母がひどいことをしたのだと

 

叔母を憎む気持ちばかりが募っていきました。

 

 

 

 

 

 

 

ところが

 

私自身が心の仕組みの勉強をするようになり、

 

叔母も亡くなって何年も経つ今

 

母の「不幸」は

 

母自身の問題であるのだ

 

もっと言えば

 

母が自分で選んでいるのだ、と

 

思うようになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

こんなことを言えば

 

きっと母は怒るでしょうし、

 

もっと「不幸」の世界にどっぷり浸ってしまうことは

 

わかりきっていることなので

 

母には言いませんけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

前回の記事でもご紹介したこちらの本。

 

 

image

 

 

 

 

 

 

 

 

この本には

 

「快」を増やせ。

 

「不快」を減らせ。

 

とあります。

 

 

 

 

 

 

 

とは

 

言うまでもなく

 

うれしい、楽しい、心地良い、

 

などの感覚。

 

不快とは

 

怒り、妬み、恨み、自己嫌悪、罪悪感などの

 

イヤな感覚です。

 

 

 

 

 

 

 

この本の著者は

 

僧侶であり、

 

仏教やブッダの教えを伝えている方ですが、

 

「快」を大切にしていい

 

と書いておられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

仏教というと

 

禁欲が奨励されているように思いますが

 

著者の草薙龍瞬さんは

 

欲求を素直に、

 

否定することなく、

 

満たしてあげることが、

 

幸せの近道

 

とおっしゃっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

ただし

 

「快」か「不快」か

 

というのは

 

自然に降って湧くものではなく、

 

自ら「快」を選び

 

「不快」は主体的に手放す

 

ことが必要なのです。

 

 

 

 

 

 

 

このことを踏まえて

 

母の言動を見ると

 

私の母には

 

自ら「快」を選び

 

「不快」は主体的に手放す

 

という姿勢が欠けているように感じられます。

 

 

 

 

 

 

 

「不快」を手放す

 

ということの中には

 

過去を忘れる

 

ということも入るでしょうし

 

やっかいな相手を恨んだり憎んだりする気持ちを手放す

 

ということも含まれると思うのです。

 

 

 

 

 

 

 

母は「不快」な出来事から

 

もう何十年も経っているにもかかわらず、

 

今でも瞬時に

 

自分の意志で

 

その世界にもどることができてしまうのです。

 

 

 

 

 

 

 

この本にはこうあります。

 

心の反応は

 

「心がけ」次第で

 

強くもなり、

 

弱くもなります。

 

(中略)

 

幸福も、

 

心がけ次第で

 

増やすことができるのです。

 

(「反応しない練習 p.126)

 

 

 

 

 

 

 

私は

 

今でも「不快」の世界にとどまり続ける母を見ると

 

「不快」な気持ちになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

でもこの「不快な気持ち」は

 

私自身の心の反応です。

 

私は自分の意志で

 

私自身の「不快」を

 

手放さなければなりません。

 

 

 

 

 

 

 

そのためにやるべきことは

 

前回の記事でも書いたように

 

「判断しない」

 

ということです。

 

 

 

 

 

 

 

 

「不快」の世界にとどまり続ける母を

 

ダメな人

 

未熟な人

 

というとらえ方をするのではなく、

 

「母はそうなんだな。」

 

「そういう人なんだな。」

 

と、とらえることです。

 

 

 

 

 

 

 

そうすると

 

心の中のひっかかりがス―――っと溶け

 

心が小川のようにサラサラ流れていく感覚になります。

 

 

 

 

 

 

 

私は母のことが大好きですが

 

きっとこういう話は通じない人なのだと思うし

 

そういった意味では

 

私はずっと母とは分かり合えないのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

でも多分それでいいのだと思います。

 

母にわかってもらおう、とか

 

母の考えを変えよう、とか思って

 

ずっともがき続けるよりも

 

私は私の「快」を選ぶことを

 

優先させていいのだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

「快」を増やせ。

 

「不快」を減らせ。

 

 

 

 

 

 

 

 

力強い、素敵な言葉ですね。

 

 

 

 

 

 

 

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