始まりは小さなことだった

1つのミスをしてしまった

そうたったそれだけのこと

誰しも特に気にも留めない

訂正して謝ればおしまいの

そんな些細な出来事だった


私の仕事は単純作業だけだ

くるりくるり歯車のように

決められた通りに写すだけ

滞りなく終わると思ってた

何事もなく次へ行けるんだ

私も誰もがそう思っていた


しかしもう叶うことはない

次へ行ける日はもう来ない

誰もが経験したことのある

たった1つのミスに怯えて

歯車を止めてしまったから

作業を止めてしまったから


随分前から分かってた事だ

否最初から分かってたんだ

自分には絶対に無理だって

成し遂げる事出来ないって

だって私は〇〇なんだから

だから仕方ないんでしょう


だってそういう事でしょう

〇〇だから〇〇だからって

いつも私を見てきたじゃん

今更そうじゃないんだって

そう思ってなかったなんて

言える訳ないよね?違う?


そうやって言い訳ばかりで

ずっとずっと止まったまま

ますます奥へと閉じこもる

いけないって分かってるさ

分かっててももう動けない

歯車はもう動くことはない


最終期限まであともう少し

ゴミまみれの小さな作業場

まっさらな白いキャンバス

固まった絵の具たちの残骸

失望されてしまうだろうか

見放されてしまうだろうか


でももう疲れてしまったの

消えてしまいたいと願う程

そうどんなに願っていても

心とは裏腹に体は生を欲す

そんな自分が気持ち悪くて

さらに消えたいと切に思う


消えてしまう事は恐ろしい

みんなが言っていたけれど

この現状の方が恐ろしいの

だからね私は期限の前日に

ひっそり静かに一人きりで

さようならをしようと思う


それまで全部をぴかぴかに

この作業場の隅から隅まで

次の人が心地よく使う為に

綺麗にしようと思うんだよ

とても素敵なことでしょう

それじゃあ皆さんお元気で




ありがとう

I'm sorry







にこにこと歩く君 隣で歩く僕

傘はひとつきり


昔から変わらない風景

いつもと同じ風景


きっと君は気づかないだろう


君の好きな甘めの卵焼きにも

綺麗に片付けられた食器にも

花瓶に飾られた小さな花にも

緩やかに流れて行く景色にも

そして濡れてる僕の肩にも


でもね それでいいんだ

君は知らなくていいんだ

僕は 君と居られるだけで 

とても とても 幸せだから


拙い想いを伝えようなんて思わない

だから どうか どうか このままで






稚拙な言葉に 救われて

光明 見出す 午後三時

相対想いは重すぎて

そっと握り潰すのだ


僕と君との隙が嫌だから

結局 両の手 一緒に搦め

不干渉な快楽 共に逝こう


異なる2つの回答を

繰り返すだけの日々ならば

いっそこの手で 曝してしまおう

こんな日々など必要無いから

意味など無いから きっと


巧妙な態度 見え隠れ

観えない振りする 午前二時

触れない虚しさ残さずに

気にせず流し終わるのだ


君と僕との哀が i だから

結局 その首 一緒に堕とし

不感傷な心臓 共に逝く


異なる2つの回答を

繰り返すだけの日々ならば

いっそこの手で 曝してしまおう

こんな日々など必要無いから

意味など無いから きっと


嗤い声に溢れた世界でも

明けぬ夜などないのだから

気にしないで目を閉じて


異なる2つの回答を

繰り返すだけの日々ならば

いっそこの手で 枯らして仕舞おう

こんな日々など必要無いから

意味など無いから きっと きっと