甘い甘いお菓子で出来た僕と君だけのお城
その最上階のちいさな部屋には豪奢な寝台と椅子が1つ
寝台の上に君は1人 死んだようにじっと横になっている
僕はいつものように椅子に腰掛ける
「目を開けて君の綺麗な瞳を見せておくれ」
ぽつりと呟いた声がしんとした部屋の中を回っていく
もちろん君は微動だにしない
君のずっと変わらず あかいままの唇に もう何度口付けたことだろう
僕はとても醜くて王子様に相応しくないから
君は今日も目覚めない
君の色が僕に移って それがとても甘くて
涙が溢れそうだ
もう あれから どれくらい経っただろう
魔女はとっくの昔に倒したというのに
呪いは何1つ解けないまま 時は過ぎていく
僕は醜いまま 君は眠りについたままで