朔月 満の徒然 -26ページ目
頬を伝う雫たちと共に
水面に溶けたはなびら
揺らいで消えた全てが
愛していると叫んでた
夢の中でどうか教えて
貴方がここにいた事を
此処にいたという事を
教えてどうか一度だけ
儚くて脆すぎる夢達を
聞こえてきた後悔達を
誰もいない台本片手に
心の奥へ沈めていった
明日また目が覚めたら
いつかとおんなじ夜が
繰り返される事も全部
知っていたはずなのに
忘れたことすら忘れて
貴方の声すら忘れてさ
想いだけがずっしりと
溢れて溢れて溢れてた
今はまだ覚えていたい
いつか忘れちゃうけど
それに縋ることだけが
私達の意味なのだから
なんとなく手首を切ってみた
これを何度もする人の気持ちは
自分には理解出来そうにないと思った
ただ痛かった 血がちょっと出た
カミソリまけしてぴりぴりした
なんとなく絶食してみた
お腹がすいてお腹がすいて
頭も痛くなって吐きそうになって
我慢できなくなってたくさん食べた
その後盛大に吐いた
なんとなく首を絞めてみた
頭がぼうっとして
手足がじんじんと震えてきて
そのうちどんどん苦しくなって
喉を掻き毟りたくなって
気づいたら縄を外していた
何したかったんだろ
ぶら下がってる縄を見て思った
なんとなくビルの屋上に来てみた
意外といい景色だった
ぼんやり眺めてたら
いつの間にか暗くなって
寒かったから帰った
なんか飽きてきたな
そう思ってポテチをかじる
なんとなく死ねないから
なんとなく生きてみようか
めんどくさいけど今はまだ
いつもみたいに空を見る
今日は月が真ん丸で
とってもとっても大きくて
手を伸ばしたら届きそうだ
お母さんもお父さんも
みんなお家に帰ってしまったから
静かな部屋の中 僕1人だけ
音も立てずにゆらゆらと
光の帯が揺れている
それはまるで
僕の身体を食べているよう
なんだか嬉しくなって 僕は歌う
何の曲かなんて知らないけれど
るるら ららるら
何でもいいの そう なんでも

