朔月 満の徒然 -15ページ目
死にたいな
無意識に口から出た言葉に思わず苦笑する
本当は死にたいなんて思ってないくせにね
なんとなく端っこに立ってみた
寒いな
このまま落ちてしまおうか
落ちても何も変わらない
僕一人居なくなったところで何も変わらないんだ
平常通り1日が過ぎていくだけ
なんだかな そんなのなんか寂しいなぁ
なんて思いながら冷えてしまったコーヒーを一口飲む
やっぱり ブラックは苦かったか
ココアにしとけばよかった
そしたらまた お子ちゃまって 言われるんだろうか
ふと浮かんだ言葉に思わず眉をしかめる
もう忘れたと思っていたのにな
コーヒーの缶を思いっきり投げる
束の間 カランと子気味のいい音がした
さて そろそろ帰ろうかな
誰も待っては居ないけど
少なくとも彼処だけは私の居場所だからね
あの青白く輝く月が欲しい
彼女はそう僕に言うと
月光が降り注いでるなか
堕ちていった
伸ばした手は虚空を掴み力なく揺れる
途中で塞がれた声の行き場はなくて
闇の中を静かに静かに溜まって
黒い雲から溢れた雫が
包み込むように優しく包み込んだ
そして 黄金に輝く月の下
2輪の紅い花は艶やかに妖しく煌めくだけ
私は一人だった
一人が嫌だった
だから 必死に仲間を作った
簡単だった
ただただ相手の望むように
動けばよかったから
いつの間にか
私はまた一人になっていた
何故?
考えても考えても
それは分からなかった
辛かった 怖かった 悲しかった
でも 不思議と涙は出てこなかった
それからずっと一人で過ごしてきた
むしろ 一人のほうが心地よかった
ポッカリと何かが抜け落ちた気がしたけど
私は一人だった
一人が好きだった
だから ずっと一人でいた
簡単だった
何もしなければ
何も起きないのだから
いつの間にか
私は二人になっていた
何故?
それはやっぱり一人は嫌だったから
自分で作った一人の人形
それは昔の自分そのものだった
それからずっと二人ですごしてきた
二人でいるのが心地よかった
どんどん窓の外は暗くなっていった
外はどんどん暗く寒くなっていった
何故か涙が出てきた
それは寒さが目にしみたからに決まってる
暗闇の中
私はまた一人になっていた
何故?
そんなことどうでもいい
眠いんだ
とてもとても…

