カオス→コスモス
白雪姫は、午前0時を過ぎてまだ舞踏会にいた為、元の格好に戻されるという厳罰を食らった。
この物語が書かれたのは16世紀。
16世紀に、皆が共有するスタンダードとなる時間が存在したのか。そもそもそんな時計は存在したのか。
何故仕事をするのか、学ばなければならないのか、規則に従わなければならないのか。
それは無秩序を減らし、秩序を多くしていくことではないか。
以下、ギリシア哲学のキー概念「ロゴス」、「カオス」、「コスモス」を使い、解説していく。
「ロゴス」という言葉の元の意味は「拾い集めること」。
ぐちゃぐちゃの無秩序を拾い集めて秩序あるものにするもの。現実の目に見える対象を認識するのは、「言語」の力。
「言語」には意味があり、その意味の筋道が「論理」である。
その「言語」「論理」は、人間の「理性」によってコントロールされる。
つまりロゴスの意味は①理性②論理③言語、とまとめられる。
カオス(混沌、無秩序)がロゴスによって秩序付けられ、コスモス(秩序・整然)の世界を創っていく。
「カオス」の反対語は「コスモス」だ。
「コスモス」は現在でこそ宇宙の意で用いられるが、元は「秩序」の意であった。
ギリシア人が、宇宙を秩序あるものと捉え、宇宙の意が後から加わったものだ。
この世の中は、カオスとコスモスの2つに分けられる。
この世の中は秩序ある世界にする為に人は働く。学ぶ。
逆の角度から言えば、
「働いたり学んだりするのは、秩序ある世界を作っていく為である。」
時間の観念が厳しいのも、秩序維持機能がしっかりしているということ。