国勢調査の速報値と衆院選区割り改定私案
令和3年も半年が過ぎ、本日、心ならずも三十路を迎えました、屋形です。先月下旬、令和2年国勢調査の速報値が発表されました。我が地元新潟県は、前回(平成27年)調査からの5年間で10万人以上人口が減少しました。(前回:2,304,264人 → 今回(速報):2,202,358人)減少率も3.0%から4.4%となり、人口減少が加速しています。市区町村別で見ても、増加したのは唯一聖籠町のみで、その他は全て減少しています。10%以上の大幅減となった市町村も、前回の阿賀町1町から、佐渡市・津南町・関川村を加えた4市町村に増えました。県都である新潟市についても、2万人以上減じて80万人を割り込み、全国の市の人口順位において浜松市に抜かれる事態となっています。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーさて、今回の国勢調査の結果を受けて、衆院選の定数配分が変更される見込みとなり、東京や神奈川、埼玉、千葉、愛知が議席増となるのに対し、新潟県を含めた10県で各1議席減となります。現在、新潟県は6小選挙区に分かれていますが、平成の大合併以前の区割りをほぼそのまま適用しているため、新潟市と長岡市で市(区)の分割が生じている状態です。残念ながら次々回の衆院選より5小選挙区となるわけですが、これを機に、市区の分断が解消される新たな区割りへの改定が予想されます。そこで、僭越ながら不肖屋形が新潟県の衆院選区割り改定案を考えてみました。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーまず、県人口が約220万人であるため、1小選挙区当たり平均44万人前後となります。基本的な区割り方針は以下の通り考えました。第一に、市区町村は分割しない。(新潟市は区を分割しない)第二に、原則として旧広域市町村圏を分割しない(人口が多い新潟圏のみ分割。三条・燕圏は岩室と寺泊を除く)第三に、佐渡市は航路がある新潟市中央区または上越市と同一の小選挙区とする。(寺泊~赤泊間の両泊航路は事実上廃止したため、現行の2区のような長岡市との組み合わせは不適とする)それでは、区割り案に参ります!・1区(426,443人)・・・新潟市の中部を1つの選挙区とする。新潟市(東区、中央区、江南区、南区)・2区(446,982人)・・・県北や阿賀野川水系流域の大部分を1つの選挙区とする。新潟市(北区、秋葉区)新発田市、村上市、五泉市、阿賀野市、胎内市聖籠町、阿賀町、関川村、粟島浦村・3区(431,632人)・・・新潟市の西部と県央地域を1つの選挙区とする。新潟市(西区、西蒲区)三条市、加茂市、燕市弥彦村、田上町・4区(441,730人)・・・長岡地域、魚沼市、南魚沼地域を1つの選挙区とする。長岡市、小千谷市、見附市、魚沼市、南魚沼市出雲崎町、湯沢町・5区(455,571人)・・・上越地方および隣接する柏崎地域、十日町地域、そして佐渡を1つの選挙区とする。柏崎市、十日町市、糸魚川市、妙高市、上越市、佐渡市津南町、刈羽村なるべく人口を均等に分配したものの、多少のばらつきが出たため、人口順について今後の推移を想定した理由付けを以下のように考えました。・5区は、離島佐渡を含む多くの過疎地を抱え、上越市や柏崎市といった区域内の主要都市も新潟市から遠隔地に所在するため人口減が著しいため、人口をやや多めに設定。・次いで、新潟市の一部(新津や豊栄)、新発田市といった県都近郊を抱えつつも、阿賀町や関川村といった大幅な人口減が見られる山村をはじめ、村上市などに広大な山間の過疎地を有する2区。・4区は、県下第2の都市長岡市を擁し、上越新幹線や関越道といった首都圏との大動脈が南北を貫くものの、魚沼地方の豪雪地帯を含んでいるため中位とした。・新潟市の主要市街地が属する残り2区のうち、市外の他市町村(県央地域)と共同で1つの区を形成した3区は、人口順で下から2番目。・中央区の中心市街地を核とし新潟市内で完結する1区は、今後比較的人口を維持するものと見込み、最少規模とした。なお、この私案における最も大きな問題点は、区画上隣接している江南区と南区が信濃川を隔てて直接行き来できないことです。(信濃川大橋は江南区から南区の北端を通過して西区に至る橋だが、途中車で南区に降りることはできないため、江南区と南区を結ぶ橋とは言えない)現在、両区に跨る中央環状線の信濃川渡河橋(仮称)が建設中であり、同橋梁の開通が前提となる区割り案となっています。以上、令和2年国勢調査の速報値に基づく新潟県の衆院選区割り改定私案でした。区割りを色分けした地図は需要があったら載せます。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー最後になりますが、私は故郷新潟の人口減少を大変憂いています。より正確に言えば、人口減少それ自体ではなく、年齢構成(少子高齢化)と過疎化が大きな問題です。刻一刻と郷土の消滅が近付いており、何かできることはないかと悩んだりもしますが、三十路一人の力ではどうしようもありません。そこの貴女、時代の流れに少しでも抗うため、一緒に人口増やしませんか……!?それでは、よい残り半年を。屋形