Mちゃんが出て行った後の部屋に、Krちゃんが引っ越して来ていました。
彼女もまたワーホリでカナダに来ており、その当時、お花屋さんで働いていました。
そのKrちゃんに、ある日、旦那さんの仕事の都合でバンクーバーに滞在している彼女の友人がいるので、一度会いに行って見ませんか、と誘われました。
なぜ、私が誘われたかというと、どうも私の宗教(or宇宙人)観?が彼女の友達と合いそうなので、会ってみてはどうかということになったからです。
それで、私もその友達に興味を感じ、Krちゃんに誘われるがまま会いに行きました。
その子の見た目は、可愛らしいピチピチ若奥さんといった感じでした。
そして、彼女は話し始めたのです。
最初に彼女は、懐かしい「後ろの百太郎」という漫画の、地球防衛軍(だったと思う)の記事が載っているページを私達に見せながら、この団体は本当に実在するんだということを教えてくれました(しかし、本当かどうか私には分かりません)。
彼女は、宇宙人の存在を信じていました。
私も何を隠そう、この広い宇宙空間、宇宙人は居るに違いないと思っていたので、その話にフンフンと耳を傾けました。
彼女が今の旦那さんと一緒に居るのは、何とか様(何とかが何だったか完全に忘れてます)のお陰なのだと言っていました。
そして、それまでにも色々と何とか様には助けられ、導かれてここまで来ているのだということでした。
何とか様はどうも宇宙人で、宇宙空間から私達を見ているそうなのです。
そして、彼女は、その何とか様の御神体が写っている写真を、何枚か私達に見せてくれました。
それを見せられた私は、思わずギョッとさせられてしまいました。
彼女が言ってる御神体は、男性器の形をした石(それが何個も飾り付けされて写っている写真)でした。
私は思わず彼女に、尋ねてしまいました。
「これって、ある種の宗教なんじゃない?」と...。
しかし、Krちゃんの友達は、はっきりとこれは宗教ではないと断言していましたが、御神体があるということは、宗教化していると思うのですが...
宇宙人の話までは良かったのですが、御神体の写真を見せられてから、さすがに引いてしまった私であります。
熱心に御神体について話してくれている彼女の目が、心なしか何処かに行ってしまっているように見えました。
そんな彼女の御神体話を充分に聞いた後、Krちゃんと私は、彼女のマンションを後にしたのでした。
帰り道、橋を歩いて渡っていた私達の背後の夕焼け雲が、異様にきれいで、まるで宇宙人が今にも降りて来そうな雰囲気だったのを覚えています(どんななんだ?)。