ワイルドキャット"アーニー"? | 何とかなるさ...の世界!?

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いろいろごちゃ混ぜで書いてます。

イギリスに来て初めて実際に目にした物にノミがいます。日本にいた時には、テレビの映像や写真とかで見て、体につくと痒いものだということは知っていたのですが、こうも大変迷惑な存在だとは思ってもいませんでした。


これは、私が日本で長男ヨシヨシを出産してその4ヵ月後にイギリスに戻り、最初に住んでいた家での出来事です。


その家には今から約6年程前に引っ越したのですが、私達の前に住んでいた人の猫がそのまま庭に居座っていたのでした。隣の人が言うには、猫の飼い主が何度か連れ戻しに来たそうなのですが、その猫は住み慣れた家が良いらしく、とうとう飼い主の元には行かなくなってしまったそうです。


それで、しかたなく私達が彼にアーニーと言う名前を付けて飼うことにしました。ダンナのダディちゃんは喘息もちのため、猫を飼うことに反対でしたが、猫好きの私に押し切られて、しかたなくアーニーを飼うことに妥協してくれました。


飼い主のいない数ヶ月間外で生活していたアーニーは、少しワイルド化していましたが、とりあえず私達に慣れてくれました。


それから2年近くが過ぎたある日の出来事でした。何だか足の周りがやけに痒いのです。初めは、湿疹か何かかと思ったのですが、寝て起きた次の日、足の赤ボツが一つや二つではなく、足の周りに広がっているではありませんか。


「何だ、これははてなマーク


そして無性に痒い。


ダディちゃんも体が痒いと言います。そして2歳の小さいヨシヨシも痒がっているのを見て、私とダディちゃんはノミであることを確信しました。


アーニーにはノミ避けの首輪をはめてはいたのですが、効き目がなくなったらしく、ノミがあっという間に家の中を占領してしまったのです。


日本では何匹か猫を飼った経験があるのですが、一度もノミの被害にあったことはありません。なので、日本にいた時のような感じでこちらでも猫を飼っていたのですが、大間違いでした。


しかし、ノミの痒いのと言ったら、私が創造した以上のものでした。何匹もの蚊が一気に私の美味しいえっ血を吸い取ってしまった後のよう...。


さあ、それからというもの、アーニーをお風呂場に連れて行き、嫌がる彼をゴシゴシ洗いました。そして、ペットショップからノミ退治スプレーを買い、それでも足りず、母に連絡してダニに効くんだからノミにもいいだろうということで、バルサンを送ってもらったのです。


そうしてようやく、ノミが家から一匹もいなくなりました。


でも、もともと猫を飼うのに反対だったダディちゃんは、またノミの被害にあうかもしれないから、アーニーをアニマルサンクチュアリに連れて行こうと言いだしたのです。私もこれ以上痒い思いをするのは嫌だと思い、アーニーと分かれるのは悲しかったのですが、しかたなく彼をサンクチュアリに預けることにしました。


サンクチュアリに預けることによって、アーニーが私達よりも彼に相応しい飼い主を見つけられることを願いつつ...。


その後、一週間程しサンクチュアリから、アーニーが無事に新しい飼い主に貰われていった、という連絡が届きました。


あれから三年以上が経ちますが、あの時のノミのかき跡は、今でも私の足首の周りにうっすらと残っています。ダディちゃんには、何度もかきむしっちゃいけないと言われたものの、異常の痒さに我慢できず、爪を立ててかかなくては気のすまない私でありました。だから何年経ってもかきあとが消えないでいるのでしょう。


でも、私達のノミの被害はこれだけでは終わらなかったのです...。