大森靖子の話 | quarters

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いろんなライブの記録。二丁目の魁カミングアウト・きのホ。・ONIGAWARA・ RAG FAIR・ズボンドズボンなど。

靖子はタメなんですけど、大森さんとか靖子ちゃんとか敬称付けなくてスミマセンなんですけど、半径狭く生きてるからあんまり他人を尊敬しないわたしの人生において数少ない尊敬する女の人です。

NHKできゅるきゅる歌ってたのを見てなんだこれヤベェなと思って、誰でもいいなら私でいいじゃん以降があまりにもヒューーーー!!!!って感じで、あとさゆとの絡みがえ?何事??って訳わかんなくて取り敢えず初見のインパクトが尋常じゃなかった。洗脳聴いたらめっちゃ良かった。焼肉デートは2015年で一番聴いた曲です。ノスタルジックJ-pop歌詞聴いてまたヒューーーー!!!!つった。歌詞で言えば.comもうんうん分かる〜😭ってなるから傾向。

TBHはほんとに良いアルバムで、でもド新規のわたしでもここ以前と以降で毛色が違うなーとは思って、以降の方がより開かれてる感じはする。どっちも鬱屈と霧散の集合なのは変わらずなんだけど。TBHは生killが好きだし、絶対彼女はエンドレスダンスが好き。


ライブ初めて見たのは去年の夏。マジックミラーのレコ発フリラで姿全然見えなかったから耳だけに神経全振りして聴いた。またなんだこれヤベェなって思った。わたしこれまで500本以上いろんな人のライブ見てるけど、こんなの初めてだった。こんな音楽があるのかってびっくりした。


靖子自身がどうとか靖子の歌のおかげで、とはちょっと違くて、靖子の音楽を愛する人たちを知れたことでわたしは少し生きやすくなった気がする。だってマジ赤ブリのワンマンの客層のあらゆる闇取り揃えました感すごかった。それぞれの穴が浅かろう深かろう深淵抱えて、たまにちらちらと光る。色々あるよね〜色々無さすぎて凹むよね〜分かる〜ってとても息がしやすかった。
終演後靖子がふらーって戻ってきてロビーのお花持って帰って!残っても捨てるだけだから!って言ってくれて、名前も知らない花1本抜き取って帰った。ピンク色の。

片田舎の芋娘だったわたしは16歳から学校サボって湘南新宿ラインで2時間かけてライブ通うバンギャとなったんですけど、まあ授業出なくても成績だいぶ良かったし、追ってたのがラグズボだからそんなオーソドックスバンギャでもなかったけど、チェックのスカートとかリボンとかそんなJKらしい装飾のない制服で開演に間に合うように渋谷を走る自分が好きだった。渋谷は特別な場所だった。目を瞑っても道玄坂上がっていけることを自慢みたいに生きてた。

そのまま多摩川の向こうの家に帰るのが何だか勿体なくて、赤坂からの帰り渋谷で降りた。JKじゃなくなってなかなかの歳月が経ちまして、渋谷という街はもう日常に組み込まれていて、テキトーにふらふら歩いてたらすれ違った男の人に「きれいだ」って言われた。
夜が明けたら会社行って働いて稼いでそのお金でご飯を食べる毎日が変わらず続くけど、わたしはその一瞬のドラマチックを後生抱えて生きていっても良いかもしれない、って酔っ払いながら思った。

スマホで調べたらアルストロメリアという花で、花言葉は『幸福な日々』らしい。花びら1枚も零さないように帰った。恋人に見せて、しばらく玄関に飾った。



会場に何百人居たって、一対一でわたしたちは対峙しているし、かと思えば靖子はそれこそ鏡のごとくわたし自身にもなった。

わたしは女の腐ったやつみたいな女なので、好きなもので情緒が不安定になったり、業を吐露していく方向性が心地良いです。いい年して、って思うけど、同じ時代に同じ年の靖子が居るからわたしはこれで大丈夫だと信じられる。

これがわたしが大森靖子を好きな理由です。


ということで今から女王蜂×大森靖子の鬼アツ2マン行ってきます。