アメリカ放浪記 4 | 人生と旅・読書 村上春樹感 アメリカ放浪記

人生と旅・読書 村上春樹感 アメリカ放浪記

人生と読書は切り離せない、体と心のような関係です。人生は旅であり、また、読書も旅です。徒然なるままに書いていきます。コメントお待ちしています。

荷物をひとまず安ホテルに預けて、夜の街へと繰り出した。

若者たちが、ネオンでにぎやかな通りに溢れぶつかりそうになる。

これが、ニューヨークなんだと、改めて実感させられた。

週末だったので、まるでお祭り騒ぎの様である。

 

ひと通り歩き、平行に沿った別の通りに行こうとして、わき道に入った。

所狭しと、両側に路上駐車してある。黒く長いリムジンがひと際目を引く。

あたりは、薄暗く、人通りもまばらで、前を行く若い青年二人がいるだけである。

少し酔っているのか、ふざけながら蛇行して歩いている。

 

その一人が、黒いリムジンを足でけった。何かわめいていたが、判らない。

すると、こちら側の車の窓が開き、現れたのはマシンガンだった。

前を行く二人が撃たれる、と私とTはその場に凍り付いた。

若者二人は、奇声とともに飛び上がった。次の瞬間、恐怖は笑顔に変わった。

 

黒い銃口から発射されたのは、勢いの強い一筋の水だったのである。

歓声を上げて若者は走り去り、私たちは唖然として顔を見合わせた。

アメリカの最初の洗礼だった。GOD BLESS AMERICA. ここは夢の国なのだ。

びっくり水を差されたように、顔は微笑みながらも、心は固くなるのを禁じえなかった。

 

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