本が好き!さんから2年以上前に初めていただいた『日本文学の見取り図(5) 宮崎駿から古事記まで』のレビュー
文学に詳しくない私には、その著者や作品を楽しむためのガイドとして、文学に詳しい人は最新の研究成果や研究課題の確認するのに使うのがおススメな攻めている日本文学解説の1冊
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日本文学の見取り図(5) 宮崎駿から古事記まで (シリーズ・世界の文学をひらく) [ 千葉 一幹 ] 楽天
レビュー
文学については、大学受験まで歴史を選択し、就職活動の経験から、覚える必要から、作者とその作品名のつながりは受験勉強的に暗記しました。それゆえに作者の背景やその作品の執筆背景についてはほとんど知りませんでした。
この本は、日本文学についての様々なテーマについて、それをめぐる研究成果やこれからの課題とタイトルの「宮崎駿から古事記」にある通り、現代から古典にいたるまでの75の著者や作品の解説と研究の状況や課題などが提示されています。
結構、チャレンジングで攻めているな~と思いつつ、そんな課題やそんな読み方もできるんだと思いながら楽しませていただきました。
読書経験を積む中で、やはり作者の人生や、作品の執筆背景を知ることは、その作品をより味わうために必要だと思うようになりました。
また、テーマについても、ジェンダーなどそれほど意識していなかったですが、それを古典から現代にいたるまでを概観できたことは文学を読む上で、新たなキヅキを得ることができたと思います。
日本文学を楽しむ際に、この本を改めてさっと読んで、作者の人生や作品の執筆背景を知るとより深く楽しめますし、テーマを読むとそれを手掛かりに違った味わい方ができると思います。
<書籍データ>
『日本文学の見取り図
宮崎駿から古事記まで』
著 者:千葉一幹、西川貴子、松田浩、中丸貴史
発行所 株式会社ミネルヴァ書房
2022年2月25日 第1刷発行
定 価:3,080円(税別)