2024年の大河ドラマは『光る君へ』です。平安時代については私はあまり詳しくないので、これを機に歴史書などを読みながら楽しもうと思います。その一つとして『大鏡 全現代語訳 (講談社学術文庫)』を選びました。
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『大鏡』とは
『大鏡 全現代語訳 (講談社学術文庫)』とはどんな本なのでしょうか。
平安時代の最盛期の藤原氏の栄華を、特に、藤原道長の栄華を説くことを主題として物語った本とのことです。
京の紫野の雲林院の菩提講に参詣した大宅世継という190歳の老翁が、偶然出会った昔なじみの百八十歳の夏山繁樹と、善男善女の前で昔話をする形で、藤原道長の栄華話を展開し、そこに歴史に深い関心を持つ若い侍が加わって、老翁達の話に肯きながらも、時に批判をするという形で話が進められるものだそうです。
藤原道長の栄華については女性の赤染衛門が書いたと言われる『栄花物語』という本もありますが、訳者の保坂弘司さんによると、『大鏡』は男性作家によって執筆されたものだとのことです。執筆者についてはいろいろな説があるそうで、訳者は源顕房説を強く支持しています。源顕房の母は藤原道長の娘の尊子で、道長が義父にあたる近い関係でした。
『大鏡』は、中国の歴史書『史記』のように本紀と列伝のような構成になっています。本紀部分は帝紀として第55代文徳天皇から第68代後一条院まで、列伝の部分は藤原北家の藤原冬嗣から藤原道長までのことが記録されています。
まさに藤原氏の中でも本流となった藤原北家と天皇の歴史を述べたものといえます。
この本の『光る君へ』に相当する部分を読みながら、知識を深めてより一層楽しみたいと思っています。