#614 第9回「遠くの国」感想~大河ドラマ『光る君へ』 | 歴史に遊び!歴史に悩む!えびけんの積読・乱読、そして精読

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東三条院に盗みに入るも捕えられた直秀、今後も道長を支える人物になるのかと思いきや、遠くの国へと・・・『大河ドラマ「光る君へ」 - NHK』の第9回「遠くの国」について

散楽の直秀、道長とまひろとの三人の関係が突然の終焉と宮中では花山天皇を退位させる謀略が一気に動き出す第9回

 

(NHK大河ドラマ『光る君へ』の直秀の死を悲しむ道長とまひろ(C)NHK)

 

道長に誘われた打毬会で、東三条院の内部を知った散楽の直秀、京都を出て海の見える遠くの国に行く前に、もう一働きと盗みに入りますが、ついに道長の前で捕えられてしまいます。まひろもその一味として放免に検非違使の下に引き連れられてしまいますが、そこは道長が間に入って解放し、そして検非違使には賄賂を渡して散楽の直秀一味の解放も求めます。

 

一方の宮中では、道長の父の右大臣藤原兼家は自宅で臥せっていますが、これは花山帝を退位に追い込み、自分の孫の東宮を即位させるための謀略で、その謀略を陰陽師安倍晴明が兼家に売ったものでした。

(NHK大河ドラマ『光る君へ』花山帝退位の謀略を売り込む安倍晴明とそれを買う兼家(C)NHK)

父の兼家を恨む娘の詮子が父が居なくとも、左大臣家の源雅信がついているから安心をと伝えたところで、ついにガバっと起きて、息子の道隆道兼道長と娘の詮子にその謀略を一気に発動して、権力の頂点を目指すことを宣言します。

(NHK大河ドラマ『光る君へ忯子への想で心を通わせ合う花山帝と道兼(C)NHK)

その謀略について、道兼だけは、兼家が一族の汚れ役と決めていたので、その謀略を知らされており、自らを傷つけて父に折檻されたことにして、まひろの父の藤原為時を通じて、花山帝に取り入り、ついには叔父の藤原義懐よりも心を通わせ合う仲になります。

 

藤原義懐は、最愛の忯子を失って激しく気落ちしている花山帝にとにかく子どもを産ませるために女を次々に用意させようと動いていました。その動きに嫌悪感を現している花山帝道兼忯子への想いに共感を寄せることで二人の絆が一気に強くなります。

 

忯子にとりつかれていた兼家が復活したことで、成仏できない忯子がさまようこととなり、内裏では様々な怪異が起こります。忯子の怨霊といううわさが流れる中、あの陰陽師安倍晴明が兼家に売りつけた謀略の決めの一手を花山帝に出します。それは忯子の成仏には花山帝の出家が必要だということでした。将棋の「詰めろ」のような状況になりました。

 

一方の散楽の直秀ら盗賊たちは、検非違使庁から流罪にされるとのことを道長は知りますが、それは嘘でした。彼らが連れていかれたのは鳥辺野でした。そこは平安時代の三大葬送地と言われる場所でした。つまりは殺害されるということです。鳥辺野行気を知った道長とまひろは急いで向かいますが、直秀らは殺害されてしまった後でした。

 

直秀は、まさに遠くの国へと旅立ってしまいました。それを嘆く二人、道長は自責の念に駆られます。恐らくこのエピソードから、道長の政治姿勢が導かれることになるのではないかと思います。まひろも帰宅して父に、父がまひろが男であったらという言葉に、自分が男だったら学問をして政治を正すという発言をします、

 

直秀もいずれは道長の側で仕えるというか、道長の庶民側からのいい助言役みたいなことでもするのかと思っていましたがいきなりの退場には驚きました。第9回の最後のまひろの発言とかからすると、道長とまひろが平安時代の政治の在り方についての何らかの変化をつけるような共同作業が行われるのかとも思えるような展開でした。

 

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